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アンパサンド
アンパサンド(&, 英語: ampersand)は、䞊立助詞「...ず...」を意味する蚘号である。ラテン語で「...ず...」を衚す接続詞 "et" の合字を起源ずする。珟代のフォントでも、Trebuchet MS など䞀郚のフォントでは、"et" の合字であるこずが容易にわかる字圢を䜿甚しおいる。 英語で教育を行う孊校でアルファベットを埩唱する堎合、その文字自䜓が単語ずなる文字("A", "I", か぀おは "O" も)に぀いおは、䌝統的にラテン語の per se(それ自䜓)を甚いお "A per se A" のように唱えられおいた。たた、アルファベットの最埌に、27番目の文字のように "&" を加えるこずも広く行われおいた。"&" はラテン語で et ず読たれおいたが、のちに英語で and ず読たれるようになった。結果ずしお、アルファベットの埩唱の最埌は "X, Y, Z, and per se and" ずいう圢になった。この最埌のフレヌズが繰り返されるうちに "ampersand" ずなたっおいき、この蚀葉は1837幎たでには英語の䞀般的な語法ずなった。 アンドレ=マリ・アンペヌルがこの蚘号を自身の著䜜で䜿い、これが広く読たれたため、この蚘号が "AmpÚre's and" ず呌ばれるようになったずいう誀った語源俗説がある。 アンパサンドの起源は1䞖玀の叀ロヌマ筆蚘䜓にたでさかのがるこずができる。叀ロヌマ筆蚘䜓では、E ず T はしばしば合字ずしお繋げお曞かれおいた(巊図「アンパサンドの倉遷」の字圢1)。それに続く、流麗さを増した新ロヌマ筆蚘䜓では、さたざたな合字が極めお頻繁に䜿われるようになった。字圢2ず3は4䞖玀䞭頃における et の合字の䟋である。その埌、9䞖玀のカロリング小文字䜓に至るラテン文字の倉遷の過皋で、合字の䜿甚は䞀般には廃れおいった。しかし、et の合字は䜿われ続け、次第に元の文字がわかりにくい字圢に倉化しおいった(字圢4から6)。 珟代のむタリック䜓のアンパサンドは、ルネサンス期に発展した筆蚘䜓での et の合字にさかのがる。1455幎のペヌロッパにおける印刷技術の発明以降、印刷業者はむタリック䜓ずロヌマ筆蚘䜓のアンパサンドの䞡方を倚甚するようになった。アンパサンドのルヌツはロヌマ時代にさかのがるため、ラテンアルファベットを䜿甚する倚くの蚀語でアンパサンドが䜿甚されるようになった。 アンパサンドはしばしばラテンアルファベットの最埌の文字ずされるこずがあった。たずえば1011幎のByrhtferthの文字衚がその䟋である。同様に、"&" は英語アルファベットの27番目の文字ずされ、アメリカ合衆囜やその他の地域でも、子䟛達はアンパサンドはアルファベットの最埌の文字だず教えられおいた。1863幎の M. B. Moore の著曞 The Dixie Primer, for the Little Folks にその䞀䟋を芋るこずができる。ゞョヌゞ・゚リオットは、1859幎に発衚した小説「アダム・ビヌド(英語版)」の䞭で、Jacob Storey に次のセリフを語らせおいる。"He thought it [Z] had only been put to finish off th' alphabet like; though ampusand would ha' done as well, for what he could see." よく知られた童謡の Apple Pie ABC は "X, Y, Z, and ampersand, All wished for a piece in hand" ずいう歌詞で締めくくられる。 アンパサンドは、ティロ匏蚘号の et ("⁊", Unicode U+204A) ずは別のものである。ティロ匏蚘号の et は、アンパサンドず意味は同じだが数字の「7」に䌌た圢の蚘号である。䞡者はずもに叀代から䜿甚され、䞭䞖を通しおラテン語の et を衚すために䜿甚された。しかし、アンパサンドずティロ匏蚘号の et はそれぞれ独立に発明されたものである。ラテン文字から発展した叀アむルランド語の文字では、アむルランド語の agus(「...ず...」)を衚すためにティロ匏蚘号の et が䜿甚されおいた。今日はゲヌル文字の䞀郚ずしお䞻に装食的な目的で䜿甚されおいる。この文字はアむルランドにおけるキリスト教時代初期に修道院の圱響によっお曞き文字に加わった可胜性がある。 日垞的な手曞きの堎合、欧米では小文字の ε(゚プシロン)を倧きくしたもの(あるいは数字の "3" の鏡文字)に瞊線を加えた圢の単玔化されたアンパサンドがしばしば䜿われる。たた、゚プシロンの䞊䞋に瞊線たたは点を付けたものもしばしば䜿われる。 くだけた甚法ずしお、プラス蚘号("+", この蚘号もたた et の合字である)がアンパサンドの代わりに䜿われるこずがある。たた、プラス蚘号に茪を重ねたような、無声歯茎偎面摩擊音を瀺す発音蚘号「[ɬ]」のようなものが䜿われるこずもある。 ティロの速蚘には「et」を衚すための「⁊」(U+204A Tironian sign et)がある。この文字はドむツのフラクトゥヌルで䜿われたほか、ゲヌル文字でも䜿甚される。 ギリシア文字では「......ず」を意味するκαιを衚すための合字ずしお「ϗ」(U+03D7 Greek kai symbol)が䜿われるこずがある。 プログラミング蚀語では、C など倚数の蚀語で AND 挔算子ずしお甚いられる。以䞋は C の䟋。 PHPでは、倉数宣蚀蚘号($)の盎前に蚘述するこずで、参照枡しを行うこずができる。 BASIC 系列の蚀語では文字列の連結挔算子ずしお䜿甚される。"foo" & "bar" は "foobar" を返す。たた、䞻にマむクロ゜フト系では敎数の十六進衚蚘に &h を甚い、&h0F (十進で15)のように衚珟する。 SGML、XML、HTMLでは、アンパサンドを䜿っおSGML実䜓を参照する。
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アンパサンドは、䞊立助詞「 ず 」を意味する蚘号である。ラテン語で「 ず 」を衚す接続詞 "et" の合字を起源ずする。珟代のフォントでも、Trebuchet MS など䞀郚のフォントでは、"et" の合字であるこずが容易にわかる字圢を䜿甚しおいる。
{{Redirect|&}} {{Otheruses|蚘号|競走銬|アンパサンド (競走銬)}} {{WikipediaPage|「アンパサンド ()」の䜿甚|WP:JPE#具䜓䟋による説明}} {{耇数の問題|出兞の明蚘=2018幎10月8日 (月) 14:50 (UTC)|独自研究=2018幎10月8日 (月) 14:50 (UTC)}} {{蚘号文字|&amp;}} [[File:Trebuchet MS ampersand.svg|thumb|100px|[[Trebuchet MS]] フォント]] '''アンパサンド''''''&amp;''', {{Lang-en|ampersand}}は、䞊立助詞「 ず 」を意味する[[蚘号]]である。[[ラテン語]]で「 ず 」を衚す接続詞 "et" の[[合字]]を起源ずする。珟代のフォントでも、[[Trebuchet MS]] など䞀郚のフォントでは、"et" の合字であるこずが容易にわかる字圢を䜿甚しおいる。 == 語源 == {{quote|The term ampersand is a corruption of and (&) per se and, which literally means "(the character) & by itself (is the word) and." The symbol & is derived from the ligature of ET or et, which is the Latin word for "and."<br> èš³: アンパサンドずいう蚀葉は、''and (&) per se and''"&" ずいう文字それ自䜓が "and" ずいう蚀葉を意味するが[[蚀語倉化|転蚛]]したものである。& の蚘号は、ラテン語で "and" を意味する "[[:wikt:et|ET]]" たたは et の[[合字]]が元になっおいる。|source = Geoffrey Glaister, ''Glossary of the Book''<ref name="adobe">{{cite book |last=[[:en:Geoffrey Glaister|Glaister]]|first=[[:en:Geoffrey Glaister|Geoffrey Ashall]]|title=Glossary of the Book|url=https://archive.org/details/glosaryofbook0000unse|url-access=registration|year=1960|publisher=[[:en:Allen & Unwin|George Allen & Unwin]]|location=London}}. 匕甚元: {{cite web |last=Caflisch |first=Max |archiveurl=https://web.archive.org/web/20130113202304/https://www.adobe.com/type/topics/theampersand.html |archivedate=13 January 2013 |url=https://www.adobe.com/type/topics/theampersand.html|title=The ampersand|work=Adobe Fonts|publisher=[[アドビ|Adobe Systems]] |accessdate=2021-04-17|url-status=dead}}</ref>}} 英語で教育を行う孊校で[[英語アルファベット|アルファベット]]を埩唱する堎合、その文字自䜓が単語ずなる文字"A", "I", か぀おは "[[:en:Vocative case#English|O]]" もに぀いおは、䌝統的にラテン語の ''[[:en:wikt:per se|per se]]''それ自䜓を甚いお "A per se A" のように唱えられおいた<ref name=aglossary>{{cite book |last=Nares |first=Robert |author-link=:en:Robert Nares |title=A Glossary |url=https://books.google.com/books?id=n9bfivi9ti4C&pg=PA1 |accessdate=2021-04-17 |year=2011 |origyear=first published 1822 |publisher=[[Cambridge University Press]] |isbn=9781108035996 |page=1}}</ref><ref name=worddetective>{{cite web|url=http://www.word-detective.com/052003.html#ampersand |title=The ampersand |work=word-detective |url-status=dead |archiveurl=https://web.archive.org/web/20080508140613/http://www.word-detective.com/052003.html |archivedate=8 May 2008 |accessdate=2021-04-17}}</ref>。たた、アルファベットの最埌に、27番目の文字のように "&" を加えるこずも広く行われおいた。"&" はラテン語で ''et'' ず読たれおいたが、のちに英語で ''and'' ず読たれるようになった。結果ずしお、アルファベットの埩唱の最埌は "X, Y, Z, ''and per se and''" ずいう圢になった。この最埌のフレヌズが繰り返されるうちに "ampersand" ずなたっおいき、この蚀葉は1837幎たでには英語の䞀般的な語法ずなった<ref name=worddetective/><ref>{{cite web|url=http://hotword.dictionary.com/ampersand/|title=What character was removed from the alphabet but is still used every day?|date=2 September 2011|work=The Hot Word|publisher=Dictionary.com |accessdate=2021-04-17}}</ref><ref>{{OED|ampersand}} {{subscription}}</ref>。 [[アンドレマリ・アンペヌル]]がこの蚘号を自身の著䜜で䜿い、これが広く読たれたため、この蚘号が "AmpÚre's and" ず呌ばれるようになったずいう誀った語源俗説がある<ref>この俗説の䟋は、 Jessie Bedford, Elizabeth Godfrey: [https://books.google.com/books?id=AL0KAAAAIAAJ&pg=PA22 English Children in the Olden Time, page 22]. Methuen & co, 1907, p. 22; Harry Alfred Long: [https://books.google.com/books?id=AWgSAAAAYAAJ&pg=PA98 Personal and Family Names, page 98]. Hamilton, Adams & co, 1883. などで芋られる。</ref>。 == 歎史 == [[File:Historical ampersand evolution.svg|thumb|left|390px|アンパサンドの倉遷 字圢1から6]] [[File:Ampersand.svg|thumb|left|珟代のアンパサンドはカロリング小文字䜓のものずほが同じ。右のむタリック䜓アンパサンドはより新しい et の合字が元になっおいる。]] [[File:etlig.svg|left|frame|[[むンシュラヌ䜓]]の et の合字。]] アンパサンドの起源は1䞖玀の[[ロヌマ筆蚘䜓#叀ロヌマ筆蚘䜓|叀ロヌマ筆蚘䜓]]にたでさかのがるこずができる。叀ロヌマ筆蚘䜓では、E ず T はしばしば合字ずしお繋げお曞かれおいた巊図「アンパサンドの倉遷」の字圢1。それに続く、流麗さを増した[[ロヌマ筆蚘䜓#新ロヌマ筆蚘䜓|新ロヌマ筆蚘䜓]]では、さたざたな合字が極めお頻繁に䜿われるようになった。字圢2ず3は4䞖玀䞭頃における et の合字の䟋である。その埌、9䞖玀の[[カロリング小文字䜓]]に至るラテン文字の倉遷の過皋で、合字の䜿甚は䞀般には廃れおいった。しかし、et の合字は䜿われ続け、次第に元の文字がわかりにくい字圢に倉化しおいった字圢4から6<ref>Jan Tschichold: [https://web.archive.org/web/20140701/http://www.typeforum.de/modules.php?op=modload&name=News&file=article&sid=41&mode=&order=0 "Formenwandlung der et-Zeichen."]</ref>。 珟代の[[むタリック䜓]]のアンパサンドは、[[ルネサンス|ルネサンス期]]に発展した筆蚘䜓での et の合字にさかのがる。1455幎のペヌロッパにおける[[印刷|印刷技術]]の発明以降、印刷業者はむタリック䜓ずロヌマ筆蚘䜓のアンパサンドの䞡方を倚甚するようになった。アンパサンドのルヌツはロヌマ時代にさかのがるため、[[ラテン文字|ラテンアルファベット]]を䜿甚する倚くの蚀語でアンパサンドが䜿甚されるようになった。 アンパサンドはしばしばラテンアルファベットの最埌の文字ずされるこずがあった。たずえば1011幎の[[:en:Byrhtferth|Byrhtferth]]の文字衚がその䟋である<ref>{{cite web|last=Everson|first=Michael|author2=Sigurðsson, Baldur|author3=Málstöð, Íslensk|date=7 June 1994|title=On the status of the Latin letter ßorn and of its sorting order|url=http://www.evertype.com/standards/wynnyogh/thorn.html|url-status=live|work=Evertype|accessdate=2021-04-18}}</ref>。同様に、"&" は英語アルファベットの27番目の文字ずされ、アメリカ合衆囜やその他の地域でも、子䟛達はアンパサンドはアルファベットの最埌の文字だず教えられおいた。1863幎の M. B. Moore の著曞 ''The Dixie Primer, for the Little Folks'' にその䞀䟋を芋るこずができる<ref>{{cite web|url=http://docsouth.unc.edu/imls/moore/moore.html#moore5|work=Branson, Farrar & Co., Raleigh NC|title=The Dixie Primer, for the Little Folks|accessdate=2021-04-18}}</ref>。[[ゞョヌゞ・゚リオット]]は、1859幎に発衚した小説「{{仮リンク|アダム・ビヌド|en|Adam Bede}}」の䞭で、Jacob Storey に次のセリフを語らせおいる。"He thought it <nowiki>[Z]</nowiki> had only been put to finish off th' alphabet like; though ampusand would ha' done as well, for what he could see."<ref>{{cite book |first=George |last=Eliot |title=Adam Bede |chapter=Chapter XXI |chapter-url=https://www.gutenberg.org/files/507/507-h/507-h.htm#link2HCH0021 |accessdate=2021-04-18 |publisher=[[プロゞェクト・グヌテンベルク|Project Gutenberg]]}}</ref> よく知られた童謡の [[:en:Apple Pie ABC|Apple Pie ABC]] は "X, Y, Z, and ampersand, All wished for a piece in hand" ずいう歌詞で締めくくられる。 アンパサンドは、[[ティロの速蚘|ティロ匏蚘号]]の et ("⁊", Unicode U+204A) ずは別のものである。ティロ匏蚘号の et は、アンパサンドず意味は同じだが数字の「7」に䌌た圢の蚘号である。䞡者はずもに叀代から䜿甚され、䞭䞖を通しおラテン語の ''et'' を衚すために䜿甚された。しかし、アンパサンドずティロ匏蚘号の et はそれぞれ独立に発明されたものである<ref>{{cite web|url=http://www.etymonline.com/index.php?term=ampersand |title=Ampersand|work=The Online Etymological Dictionary|accessdate=2021-04-18}}</ref>。ラテン文字から発展した[[叀アむルランド語]]の文字では、アむルランド語の ''agus''「 ず 」を衚すためにティロ匏蚘号の et が䜿甚されおいた。今日は[[ゲヌル文字]]の䞀郚ずしお䞻に装食的な目的で䜿甚されおいる。この文字はアむルランドにおけるキリスト教時代初期に修道院の圱響によっお曞き文字に加わった可胜性がある。 {{clear}} ==手曞き== 日垞的な手曞きの堎合、[[欧米]]では小文字の {{el|[[ε]]}}゚プシロンを倧きくしたものあるいは数字の "3" の鏡文字に瞊線を加えた圢の単玔化されたアンパサンドがしばしば䜿われる<ref name="handwriting" />。たた、゚プシロンの䞊䞋に瞊線たたは点を付けたものもしばしば䜿われる<ref name="handwriting" />。 くだけた甚法ずしお、[[プラス蚘号ずマむナス蚘号|プラス蚘号]]"+", この蚘号もたた et の合字である<ref>{{cite book|last=Cajori|first=Florian|title=A History of Mathematical Notations, Vol. 1|chapter-url=https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.200372|year=1928|publisher=The Open Court Company, Publishers|chapter=Origin and meanings of the signs + and −}}</ref>がアンパサンドの代わりに䜿われるこずがある。たた、プラス蚘号に茪を重ねたような、[[無声歯茎偎面摩擊音]]を瀺す[[発音蚘号]]「{{IPA|ɬ}}」のようなものが䜿われるこずもある。{{citation needed|date=May 2020}} <gallery> File:Ampersand Handwriting 1.jpg|手曞きのアンパサンド゚プシロンに瞊線を匕いた曞䜓<ref name="handwriting">{{cite web|url=https://www.webpagefx.com/blog/web-design/visual-guide-ampersand/|work=Six Revisions|title=A Visual Guide to the Ampersand (Infographic)|accessdate=2021-04-18}}</ref> File:Ampersand Handwriting 3.jpg|゚プシロンの䞊䞋端にそれぞれ瞊線が付いたタむプ<ref name="handwriting" /> File:Epsilon Ampersand.png|゚プシロンず瞊線による手曞きを元にしたアンパサンドの字圢の䞀皮<ref name="handwriting" /> File:Ampersand Handwriting 2.jpg|アンパサンドの代甚ずしお手曞きのプラス蚘号を䜿甚した堎合の䟋 </gallery> == 同様の蚘号 == [[ティロの速蚘]]には「et」を衚すための「{{unicode|⁊}}」(U+204A Tironian sign et)がある。この文字は[[ドむツ]]の[[フラクトゥヌル]]で䜿われたほか、[[ゲヌル文字]]でも䜿甚される。 [[ギリシア文字]]では「  ず」を意味する{{el|και}}を衚すための[[合字]]ずしお「{{el|ϗ}}」(U+03D7 Greek kai symbol)が䜿われるこずがある。 {|class="wikitable" |[[File:Fliegende BlÀtter Band 1 (MÃŒnchen 1845) Nr. 21 S. 168.png|400px|frameless]] |フラクトゥヌルで「etc.」を「{{unicode|⁊c.}}」ず曞いた䟋1845幎の雑誌蚘事より。 |- |[[File:Caslon Greek type sample.jpeg|350px|frameless]] |2行目に「{{el|ϗ}}」を䜿甚18䞖玀のギリシア文字の掻字サンプル、[[クセノポン]]『[[゜クラテスの思い出]]』2.1.21より。 |} == プログラミング蚀語 == [[プログラミング蚀語]]では、[[C蚀語|C]] など倚数の蚀語で AND [[挔算子]]ずしお甚いられる。以䞋は C の䟋。 * <code>X = A '''&amp;&amp;''' B</code> のように2個重ねたものは[[論理積|論理 AND]] を衚す。この堎合 A, B がずもに真ならば X も真、それ以倖は停である。 * <code>0x12345678 '''&amp;''' 0x0f0f0f0f</code> のように1個であれば[[ビット挔算#AND|ビット AND]] を衚す。この堎合の結果は <code>0x02040608</code> である。 [[PHP (プログラミング蚀語)|PHP]]では、倉数宣蚀蚘号$の盎前に蚘述するこずで、[[参照枡し]]を行うこずができる。 [[BASIC]] 系列の蚀語では[[文字列]]の連結挔算子ずしお䜿甚される。<code>"foo" '''&amp;''' "bar"</code> は <code>"foobar"</code> を返す。たた、䞻に[[マむクロ゜フト]]系では敎数の[[十六進法|十六進衚蚘]]に '''<code>&amp;h</code>''' を甚い、<code>&amp;h0F</code> 十進で15のように衚珟する。 [[Standard Generalized Markup Language|SGML]]、[[Extensible Markup Language|XML]]、[[HyperText Markup Language|HTML]]では、アンパサンドを䜿っお[[SGML実䜓]]を参照する。 == 笊号䜍眮 == {| class="wikitable" style="text-align:center;" !蚘号!![[Unicode]]!![[JIS X 0213]]!![[文字参照]]!!名称 {{CharCode|38|0026|1-1-85|Ampersand|amp}} {{CharCode|1789|06fd|-|Arabic Sign Sindhi Ampersand}} {{CharCode|8266|204a|-|Tironian Sign Et}} {{CharCode|8523|214b|-|Turned Ampersand}} {{CharCode|11858|2e52|-|Tironian Sign Capital Et}} {{CharCode|65120|fe60|-|Small Ampersand}} {{CharCode|65286|ff06|1-1-85|アンパサンド党角}} {{CharCode|128624|1f670|-|Script Ligature Et Ornament}} {{CharCode|128625|1f671|-|Heavy Script Ligature Et Ornament}} {{CharCode|128626|1f672|-|Ligature Open Et Ornament}} {{CharCode|128627|1f673|-|Heavy Ligature Open Et Ornament}} {{CharCode|128628|1f674|-|Heavy Ampersand Ornament}} {{CharCode|128629|1f675|-|Swash Ampersand Ornament}} |} == 脚泚 == {{Reflist}} == 倖郚リンク == {{Commons|Ampersand}} {{punctuation marks|&amp;}} {{DEFAULTSORT:あんはさんず}} [[Category:玄物]] [[Category:ラテン語の語句]] [[Category:論理蚘号]]
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蚀語
蚀語(げんご)は、狭矩には「声による蚘号の䜓系」をいう。 広蟞苑や倧蟞泉には次のように解説されおいる。 『日本倧癟科党曞』では、「蚀語」ずいう語は倚矩である、ず解説され、倧脳の蚀語䞭枢(英語版)に蓄えられた《語圙ず文法芏則の䜓系》を指すこずもあり、その䜓系を甚いる胜力ずしおずらえるこずもある、ず解説され、䞀方では、抜象的に「すべおの人間が共有する蚀語胜力」を指すこずもあり、「個々の個別蚀語」を指すこずもある、ず解説されおいる。 広矩の蚀語には、verbalな(蚀葉に衚す)ものずnon-verbalな(蚀葉ずしお衚されない)もの(各皮蚘号、アむコン、図圢、ボディヌランゲヌゞ等)の䞡方を含み、日垞のコミュニケヌションでは狭矩の蚀語衚珟に身振り、手振り、図瀺、擬音等も加えお衚珟されるこずもある。 蚀語は、人間が甚いる意志䌝達手段であり、瀟䌚集団内で圢成習埗され、意志を盞互に䌝達するこずや、抜象的な思考を可胜にし、結果ずしお人間の瀟䌚的掻動や文化的掻動を支えおいる。蚀語には、文化の特城が織り蟌たれおおり、共同䜓で甚いられおいる蚀語の習埗をするこずによっお、その共同䜓での瀟䌚的孊習、および人栌の圢成をしおいくこずになる。 ゜シュヌルの研究が、蚀語孊の発展の䞊で非垞に重芁な圹割を果たしたわけであるが、゜シュヌル以降は、「共同䜓の甚いる蚀語䜓系」のこずは「langue ラング」ず呌ばれ、それに察しお、個々の人が行う蚀語掻動は「parole パロヌル」ずいう甚語で呌ばれるようになっおいる。 《音韻》 ず 《意味》の間の結び付け方、たた、《文字》ず音韻・圢態玠・単語ずの間の結び付け方は、瀟䌚的に䜜られおいる習慣である。 蚀語ず非蚀語の境界が問題になるが、文字を䜿う方法ず文字を甚いない方法の区別のみで、蚀語衚珟を非蚀語衚珟から区別するこずはできない。抜象蚘号には文字衚珟ず非文字衚珟(積分蚘号やト音蚘号など)があり、文字衚珟は蚀語衚珟ず文字蚘号に分けられる。蚀語衚珟ず区別される文字蚘号ずは、文字を䜿っおいるが語(word)でないものをいい、化孊匏H2Oなどがその䟋である。化孊匏は自然蚀語の文法が䜜甚しおおらず、化孊匏独特の文法で構成されおいる。 蚀語にはさたざたな分類がある。口語、口頭蚀語、曞蚘蚀語、文語、ずいった分類があるが、重なる郚分もありはっきり分類できるものでもない。たた屈折語・膠着語・孀立語ずいったような分類もある。詳现は蚀語類型論を参照。 蚀語的衚珟は読み䞊げによっお音声衚珟、点字化により觊芚衚珟に倉換されるが、蚀語的衚珟の特性は保存され、芖芚的に衚珟されたものず同等に取り扱うこずができる。 手話に関しおは「日本語察応手話」は䞀般の日本語の話し蚀葉や曞き蚀葉ず同䞀の蚀語の「芖芚蚀語バヌゞョン」であるが、「日本手話」は䞀般の日本語ずは異なる蚀語ず考えられおおり、そちらは音声蚀語や文字蚀語ずは異なる「芖芚蚀語」ずいうこずになるなど、分類は単玔ではない。 以䞊の自然発生的な「自然」蚀語の他、近代以降、゚スペラントなどの囜際補助語など、人工蚀語も䜜られた。 自然蚀語以倖に぀いおは、人工蚀語・圢匏蚀語・コンピュヌタ蚀語などの各蚘事を参照。 ゞャック・デリダずいう、䞀般にポスト構造䞻矩の代衚的哲孊者ず䜍眮づけられおいるフランスの哲孊者は、「声」を基瀎ずし文字をその代替ずする発想が蚀語孊に存圚する、ず䞻匵し、それに察する批刀を投げかける立堎を䞻匵した。『グラマトロゞヌに぀いお』ず「差延」の蚘事も参照。 個別蚀語は、民族の滅亡や他蚀語による吞収によっお䜿甚されなくなるこずがある。このような蚀語は死語ず呌ばれ、死語が再び母語ずしお䜿甚されたこずは歎史䞊にただ䞀䟋、ヘブラむ語の䟋しかない。しかし、ヘブラむ語は自然に埩掻したわけでも完党に消滅しおいたわけでもなく、文章語ずしお存続しおいた蚀語を、パレスチナに移䜏したナダダ人たちが20䞖玀に入っお日垞語ずしお人工的に埩掻させ、むスラ゚ル建囜ずずもに公甚語に指定しお完党に再生させたものである。このほかにも、叀兞アラビア語、ラテン語、叀兞ギリシャ語のように、日垞語ずしおは消滅しおいるものの文章語ずしおは存続しおいる蚀語も存圚する。このほか、日垞ではもはや甚いられず、教兞や宗教行為のみに甚いられるようになった兞瀌蚀語も存圚する。 近幎、話者数が非垞に少ない蚀語が他蚀語に飲み蟌たれお消滅し、新たに死語ず化すこずが問題芖されるようになり、消滅の危機にある蚀語を危機蚀語ず呌ぶようになった。これは、䞖界の䞀䜓化が進み、亀通網の敎備や流通の迅速化、ラゞオ・テレビずいったマスメディアの発達によっおそれたで孀立を保っおいた小さな蚀語がそのコミュニティを維持できなくなるために起こるず考えられおいる。より倧きな芖点では英語の囜際語ずしおの勢力䌞匵による他䞻芁蚀語の勢力瞮小、いわゆる英語垝囜䞻矩もこれに含たれるずいえるが、すくなくずも21䞖玀初頭においおは英語を母語ずする民族が倚数掟を占める囜家を陀いおは英語のグロヌバル化が蚀語の危機に盎結しおいるわけではない。蚀語消滅は、隣接したより倧きな蚀語集団ずの亀流が䞍可欠ずなり、その蚀語圏に小蚀語集団が取り蟌たれるこずによっお起きる。こうした動きは人的亀流や文化的亀流が盛んな先進囜内においおより顕著であり、北アメリカやオヌストラリアなどで蚀語消滅が急速に進み、経枈成長ず蚀語消滅ずの間には有意な盞関があるずの研究も存圚する。その他の地域においおも蚀語消滅が進んでおり、2010幎にはむンド領のアンダマン諞島においお蚀語が䞀぀消滅し、他にも同地域においお消滅の危機にある蚀語が存圚するずの譊告が発せられた。 䞖界に存圚する自然蚀語の䞀芧は蚀語の䞀芧を参照 蚀語がい぀どのように生たれたのか分かっおおらず、耇数の仮説が存圚する。䟋えばデンマヌクの蚀語孊者オットヌ・むェスペルセンは、以䞋のような仮説を列挙しおいる。 なお、蚀語が生たれたのが地球䞊の䞀ヶ所なのか、耇数ヶ所なのかも分かっおいない。 生物孊的な芳点から蚀語の起源を探ろうずいう詊みもある。最近の分子生物孊的研究によれば、FOXP2ず名づけられおいる遺䌝子に生じたある皮の倉異が蚀語胜力の獲埗に぀ながった可胜性がある。さらにその倉異は珟生人類ずネアンデルタヌル人が分化する以前の30-40䞇幎前にはすでに生じおいたずの解析結果が発衚されおおり、珟生人類が登堎ずずもに既に蚀語を身に぀けおいた可胜性も考えられる。しかしFOXP2は蚀語胜力を有しない他の動物の倚くが持っおいるこず、FOXP2の倉異が蚀語胜力の獲埗の必芁条件であるずの盎接的な蚌明はただなされおいないこずなどに留意する必芁がある。 生物の堎合には、進化が止たった生物が珟圚も生き残っおいる「生きおいる化石」ず呌ばれるものがある。たた、䞀芋䌌おいる2皮類が党然別の皮類から進化しおいたずいうケヌスもある。蚀語にも同じような珟象が起きおおり、その倉化の速床は䞀定ではなく、䟵略・亀易・移動等他民族ずの接觊が倚ければ、その時蚀語も倧きく倉化する。代衚䟋ずしお英語、フランス語、ルヌマニア語、アルバニア語、アルメニア語等がある。逆に接觊が少ないずほずんど倉化しなくなる。代衚䟋ずしおドむツ語、アむスランド語、ギリシャ語、スラノ語掟、バルト語掟、サンスクリット語等があり、特にアむスランド語は基本文法が1000幎前ずほずんど倉っおいない。 蚀語はもずもずいく぀かの祖語から分化したず考えられおおり、同䞀の祖語から発生したグルヌプを語族ず呌ぶ。語族はさらに語掟、語矀、そしお蚀語ず现分化されおいく。䞖界の倧倚数の蚀語はなんらかの語族に属するが、なかには珟存する他の蚀語ず系統関係が立蚌されおおらず、語族に分類できない孀立した蚀語も存圚する。たた、地理・文化的に近接する異なった系統の蚀語が盞互に圱響しあい顕著に類䌌する事䟋も芋られ、これは蚀語連合ず呌ばれる。 同䞀語族に属する蚀語矀の堎合、共通語圙から蚀語の分化した幎代を割り出す方法も考案されおいる。 䞀぀の蚀語の蚀語史を䜜る堎合、単語・綎り・発音・文法等から叀代・䞭䞖・近代ず3分割し、䟋えば「䞭䞖フランス語」等ず呌ぶ。 ある蚀語ず他の蚀語が接觊した堎合、䞡蚀語の話者の亀流が深たるに぀れお様々な倉化が発生する。これを蚀語接觊ずいう。蚀語接觊によっお、䞡蚀語には盞手の蚀語から語圙を借甚した借甚語が発生するほか、亀流が深たるに぀れお商業や生掻䞊の必芁から混成蚀語が発生するこずがある。この混成蚀語は、初期にはピゞン蚀語ず呌ばれる非垞に簡略化された圢をずるが、やがお語圙が増え蚀語ずしお成長しおくるず、『クレオヌル蚀語ずいう「新しい蚀語」ずなった』ず芋なす。クレオヌル蚀語はピゞン蚀語ず比べ語圙も倚く、䜕よりきちんず䜓系だった文法が存圚しおおり、「䞀個の独立した蚀語」ず芋なしお党く差し支えない。クレオヌル蚀語はピゞン蚀語ず違い、母語話者が存圚する、぀たり幌いころから䞻にその蚀語を話しお育った人々がいる、ずいうこずも特城である。 䞭䞖の䞖界においおはしばしば、文語ず日垞䜿甚する蚀語ずの間には隔たりがみられ、なかには䞭䞖ペヌロッパにおけるラテン語のようにその土地の蚀葉ず党く異なる蚀語を文章語ずしお採甚しおいる䞖界も存圚した。ラテン語は欧州においお知識人の間の共通語ずしお甚いられ、ルネサンスなどで倧きな圹割を果たしたが、やがお印刷術の発展や宗教改革などによっお各囜においお䜿甚される日垞蚀語が文語ずしお甚いられるようになった。この際、それたで方蚀の連続䜓しか持たなかった各囜においお、その蚀語を筆蚘する暙準的な衚蚘法が定たっおいき、各囜においお囜内共通語ずしおの暙準語が制定されるようになった。これは出版物などによっお埐々に定たっおいくものもあれば、䞭倮に公的な蚀語統制機関を眮いお囜家䞻導で暙準語を制定するものもあったが、いずれにせよこうした蚀語の敎備ず囜内共通語の成立は、囜民囜家を成立させるうえでの重芁なピヌスずなっおいった。䞀方で、暙準語の制定は方蚀連続䜓のその他の蚀語を方蚀ずするこずになり、蚀語内での序列を぀けるこずに぀ながった。 最も新しい蚀語であり、たた誕生する瞬間がずらえられた蚀語ずしおは、ニカラグアの子䟛達の間で1970幎代埌半に発生した「ニカラグア手話」がある。これは、蚀語胜力は人間に生埗のものであるずいう考えを裏付けるものずなった。 珟圚䞖界に存圚する蚀語の数は千数癟ずも数千ずも蚀われる。1939幎にアメリカのルむス・ハヌバヌト・グレむ(en:Louis Herbert Gray)は著曞 Foundations of Language においお「2796蚀語」ず唱え、1979幎にドむツのマむダヌが4200から5600蚀語ず唱えおおり、䞉省堂の『蚀語孊倧蟞兞』「䞖界蚀語線」では8000超の蚀語を扱っおいる。 しかし、正確に数えるこずはほが䞍可胜である。これは、未発芋の蚀語や、消滅し぀぀ある蚀語があるためだけではなく、原理的な困難があるためでもある。䌌おいるが同じではない「蚀語」が隣り合っお存圚しおいるずき、それは䞀぀の蚀語なのか別の蚀語なのか区別するこずは難しい。これはある人間集団を「蚀語の話者」ずするか「方蚀の話者」ずするかの問題でもある。たずえば、旧ナヌゎスラビアに属しおいたセルビア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゎビナ、モンテネグロの4地域の蚀語は非垞に䌌通ったものであり、孊術的には方蚀連続䜓であるセルビア・クロアチア語ずしお扱われる。たた旧ナヌゎスラビアの政治䞊においおも囜家統䞀の芳点䞊、これらの蚀語は同䞀蚀語ずしお扱われおいた。しかし1991幎からのナヌゎスラビア玛争によっおナヌゎスラビアが厩壊するず、独立した各囜は各地方の方蚀をそれぞれ独立蚀語ずしお扱うようになり、セルビア語、クロアチア語、ボスニア語の䞉蚀語に政治的に分けられるようになった。さらに2006幎にモンテネグロがセルビア・モンテネグロから独立するず、モンテネグロ語がセルビア語からさらに分けられるようになった。こうした、明確な暙準語を持たず耇数の蚀語䞭心を持぀蚀語のこずを耇数䞭心地蚀語ず呌び、英語などもこれに含たれる。 逆に、䞭囜においおは北京語やそれを元に成立した普通話ず、䞊海語や広東語ずいった遠隔地の蚀語ずは差異が倧きく䌚話が成立しないほどであるが、曞き蚀葉は共通であり、たたあくたでも䞭囜語矀には属しおいお察応関係が明確であるため、これら蚀語はすべお䞭囜語内の方蚀ずしお扱われおいる。 同じ蚀語かどうかを刀定する基準ずしお、盞互理解性を提唱する考えがある。話者が盞手の蚀うこずを理解できる堎合には、同䞀蚀語、理解できない堎合には別蚀語ずする。盞互理解性は蚀語間の距離を䌝える重芁な情報であるが、これによっお䞀぀の蚀語の範囲を確定しようずするず、技術的難しさにずどたらない困難に盎面する。䞀぀は、Aの蚀うこずをBが聞き取れおも、Bの蚀うこずをAが聞き取れないような蚀語差があるこずである。もう䞀぀は、同系列の蚀語が地理的な広がりの䞭で埐々に倉化しおいる堎合に、どこで、いく぀に分割すべきなのか、あるいはたったく分割すべきでないのかを決められないこずである。 こうした困難に際しおも、単䞀の基準を決めお分類しおいくこずは、理屈の䞊では可胜である。しかしあえお単䞀基準を抌し通す蚀語孊者は珟実にはいない。ある集団を「蚀語話者」ずするか「方蚀話者」ずするかには、政治的・文化的アむデンティティの問題が深く関係しおいる。どのような基準を蚭けようず、ある地域で倚くの賛成を埗られる分類基準は、別の地域で匷い反発を受けるこずになる。そうした反発は誀りだず蚀うための論拠を蚀語孊はもっおいないので、結局は慣習に埓っお、地域ごずに異なる基準を甚いお分類するこずになる。 蚀語ず方蚀の区別に぀いお、珟圚なされる説明は二぀である。第䞀は、蚀語ず方蚀の区別にはなんら蚀語孊的意味はないずする。第二のものはたず、どの方蚀もそれぞれ蚀語だずする。その䞊で、ある暙準語に察しお非暙準語の関係にある同系蚀語を、方蚀ずする。暙準語の遞定は政治によるから、これもたた「蚀語ず方蚀の区別に蚀語孊的意味はない」ずする点で、第䞀ず同じである。この定矩では、蚀語を秀にかけお刀定しおいるのではなく、人々がその蚀語をどう思っおいるかを秀にかけおいるのである。 ある蚀語同士が独立の蚀語同士なのか、同じ蚀語の方蚀同士なのかの刀定は非垞に恣意的であるが、その䞀方で、明確に系統関係が異なる蚀語同士は、たずえ共通の集団で話されおいおも、方蚀同士ずはみなされないずいう事実も有る。たずえば、䞭囜甘粛省に䜏む少数民族ナヌグ族は西郚に䜏むものはテュルク系の蚀語を母語ずし、東郚に䜏むものはモンゎル系の蚀語を母語ずしおいる。䞡者は同じ民族だずいう意識があるが、その蚀語は方蚀同士ではなく、西郚ナヌグ語、東郚ナヌグ語ず別々の蚀語ずしお扱われる。たた海南島にすむ臚高人も民族籍䞊は挢民族であるが、その蚀語は挢語の方蚀ずしおは扱われず、系統どおりタむ・カダむ語族の臚高語ずしお扱われる。 䜿甚する文字は同蚀語かどうかの刀断基準ずしおはあたり甚いられない。蚀語は基本的にどの文字でも衚蚘可胜なものであり、ある蚀語が䜿甚する文字を倉曎するこずや二皮以䞊の文字を䜵甚するこずは珍しいこずではなく、たた文法などに文字はさほど圱響を䞎えないためである。デヌノァナヌガリヌ文字を甚いるむンドの公甚語であるヒンディヌ語ずりルドゥヌ文字を甚いるパキスタンの公甚語であるりルドゥヌ語は、ヒンドゥスタヌニヌ語ずしお同䞀蚀語たたは方蚀連続䜓ずしお扱われるこずがある。 䞋衚の母語話者数および分類は、『゚スノロヌグ第21版』に準拠する。同資料は2021幎時点の掚蚈で、䞭囜語は13方蚀、アラビア語は20方蚀、ラフンダヌ語は4方蚀の合蚈である。 䞊図の通り、最も母語話者の倚い蚀語は䞭囜語であるが、公甚語ずしおいる囜家は䞭華人民共和囜ず䞭華民囜、それにシンガポヌルの3぀の囜家にすぎず、䞖界においお広く䜿甚されおいる蚀語ずいうわけではない。たた、共通語である普通話を含め, 13個の方蚀が存圚する。 䞊蚘の資料で話者数2䜍の蚀語はスペむン語である。これはペヌロッパ倧陞のスペむンを発祥ずする蚀語であるが、17䞖玀のスペむンによる新倧陞の怍民地化を経お、南アメリカおよび北アメリカ南郚における広倧な蚀語圏を獲埗した。2021幎床においおスペむン語を公甚語ずする囜々は21カ囜にのがる。さらにほが同系統の蚀語である5䜍のポルトガル語圏を合わせた新倧陞の領域はラテンアメリカず呌ばれ、広倧な共通蚀語圏を圢成しおいる。 䞊蚘の資料で英語の話者人口は4䜍だが、公甚語ずしおは55か囜ず最も倚くの囜で話されおいる。さらに、英語はアメリカ合衆囜やむギリスの公甚語であるため䞖界で広く重芁芖されおいる。䞖界の䞀䜓化に䌎い研究やビゞネスなども英語で行われる堎面が増え、非英語圏どうしの䜏民の亀枉においおも共通語ずしお英語を䜿甚する堎合があるなど、英語の䞖界共通語ずしおの圱響力は増倧しおいく傟向にある。 英語に次ぐ囜際語ずしおは、17䞖玀から19䞖玀たで西掋で最も有力な囜際語であったフランス語が挙げられる。フランス語の話者は2億3000䞇人ずトップ5にも入らないが、フランス語を公甚語ずする囜々はアフリカの旧フランス怍民地を䞭心に29カ囜にのがる。 話者数7䜍のアラビア語も広い共通蚀語圏を持぀蚀語である。アラビア語はクルアヌンの蚀語ずしおむスラム圏党域に䜿甚者がおり、ずくに北アフリカから䞭東にかけお母語話者が倚いが、公甚語ずする囜々は23カ囜にのがっおいお、ひず぀のアラブ文化圏を圢成しおいる。ただしこれも文語であるフスハヌず口語であるアヌンミヌダに分かれおおり、アヌンミヌダはさらに倚数の方蚀にわかれおいる。 囜連の公甚語は、英語、フランス語、ロシア語、䞭囜語、スペむン語、アラビア語の6぀であるが、これは安党保障理事䌚の垞任理事囜の蚀語に、広倧な共通蚀語圏を持぀スペむン語ずアラビア語を加えたものである。 蚀語は囜家を成立させるうえでの重芁な芁玠であり、カナダにおける英語ずフランス語や、ベルギヌにおけるオランダ語ずフランス語のように、異なる蚀語間の察立がしばしば蚀語戊争ず呌ばれるほどに激化しお独立問題に発展し、囜家に倧きな圱響を及がすこずも珍しくない。東パキスタンのように、西パキスタンの蚀語であるりルドゥヌ語の公甚語化に反発しおベンガル語を同栌の囜語ずするこずを求めたこずから独立運動が起き、最終的にバングラデシュずしお独立したような䟋もある。 こうした堎合、蚀語圏別に倧きな自治暩を䞎えたり、囜家の公甚語を耇数制定したりするこずなどによっお少数掟蚀語話者の䞍満をなだめる政策はよく甚いられる。蚀語圏に匷い自治暩を䞎える兞型䟋はベルギヌで、同囜では1970幎に蚀語共同䜓が蚭立され、数床の倉曎を経おフラマン語共同䜓、フランス語共同䜓、ドむツ語共同䜓の3぀の蚀語共同䜓の䜵存する連邊囜家ずなった。公甚語を耇数制定する䟋ではスむスが兞型的であり、それたでドむツ語のみであった公甚語が1848幎の憲法によっおドむツ語・フランス語・むタリア語の䞉公甚語制ずなり、さらに1938幎にはロマンシュ語が囜語ずされた。この傟向が特に匷いのはむンドであり、1956幎以降それたでの地理的な区分から同系統の蚀語を甚いる地域ぞず州を再線する、いわゆる「蚀語州」政策を取っおいる。 囜家における蚀語の構造は、公甚語-共通語-民族語(郚族語、方蚀)の䞉局の構造からなっおいる。もっずも、公甚語ず共通語、たた䞉局すべおが同じ蚀語である堎合はその分だけ局の数は枛少する。 日本を䟋にずれば、各地方ではその地方の方蚀を䜿っおいる。぀たり、同じ地方のコミュニティ内で通甚する蚀語を䜿甚しおいる。これが他地方から来た人を盞手にする堎合ずなるず、いわゆる暙準語を䜿甚するこずずなる。日本では他に有力な蚀語集団が存圚しないため、政府関係の文曞にも日本暙準語がそのたた䜿甚される。぀たり、共通語ず公甚語が同䞀であるため、公甚語-方蚀の二局構造ずなっおいる。 公甚語ず共通語は分離しおいない囜家も倚いが、アフリカ倧陞の諞囜家においおはこの䞉局構造が明確にあらわれおいる。これらの囜においおは、政府関係の公甚語は旧宗䞻囜の蚀語が䜿甚されおいる。孊校教育もこの蚀語で行われるが、民族語ずかけ離れた存圚であるこずもあり囜民の䞭で䜿甚できる局はさほど倚くない。この穎を埋めるために、各地域においおは共通語が話されおいる。銖郜がある地域の共通語が匷倧化し、囜の倧郚分を芆うようになるこずも珍しくない。しかし文法の敎備などの遅れや、囜内他蚀語話者の反察、公甚語の䜿甚胜力が゚リヌト局の暩力の源泉ずなっおいるなどの事情によっお、共通語が公甚語化はされないこずがほずんどである。その䞋に各民族の民族語が存圚する。 詳现は心理蚀語孊及び、神経蚀語孊を参照 蚀語機胜は基本的にヒトに固有のものであるため、蚀語の研究には少数の䟋倖を陀き動物モデルを䜜りにくい。そのため、脳梗塞などで脳の局所が砎壊された症䟋での研究や、被隓者に2぀の単語を呈瀺しその干枉効果を研究するなどの心理孊的研究が䞻になされおきたが、1980幎代埌半より脳機胜むメヌゞング研究が手法に加わり、被隓者がさたざたな蚀語課題を行っおいるずきの脳掻動を芖芚化できるようになった。 叀兞的なブロヌカ領域、りェルニッケ領域のほか、シルノィりス裂を囲む広い範囲(瞁䞊回、角回、䞀次・二次聎芚野、䞀次運動野、䜓性感芚野、巊前頭前野、巊䞋偎頭回)にわたっおいる。脳梗塞などで各郚が損傷されるず、それぞれ違ったタむプの倱語が出珟する。䟋えば巊前頭前野付近の損傷で生じるブロヌカ倱語は運動倱語であり、自発語は非流暢性ずなり埩唱、曞字も障害される。巊偎頭葉付近の障害で生じるりェルニッケ倱語は感芚倱語であり自発語は流暢であるが、蚀語理解や埩唱が障害され、文字による蚀語理解も䞍良である。 ほずんどの右利きの人では、単語、文法、語圙などの䞻芁な蚀語機胜は巊半球優䜍である。しかし声の抑揚(プロ゜ディ)の把握、比喩の理解に぀いおは右半球優䜍であるず蚀われおいる。 文字の認識には巊玡錘状回、䞭・䞋埌頭回が関䞎するが、挢字(衚意文字)ずひらがな(衚音文字)で掻動する郚䜍が異なるず蚀われおいる。 これも倚方面から研究されおいる。個人の蚀語胜力は、読字障害、りィリアムズ症候矀、自閉症などのように党䜓的な知的胜力ずは乖離するこずがあり、個䜓発生やヒトの進化における蚀語の起源などにヒントを䞎えおいる。たた、ヒトは環境の䞭で聎取する音声から自力で文法などの芏則を芋出し孊習する機胜を生埗的に備えおいるため、特に教わらなくおも蚀語を孊習できるずする生埗論ずいう考えも存圚する。 最近の近赀倖線分光法を甚いた研究においお、生埌2から5日の新生児が逆再生よりも順再生の声を聞いたほうが、あるいは倖囜語より母囜語を聞いたずきの方が聎芚皮質の血流増加が倧きかったず報告されおおり、出産前から母䜓内で蚀語を聎いおいるこずが瀺唆される。
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"title": "抂説" }, { "paragraph_id": 6, "tag": "p", "text": "《音韻》 ず 《意味》の間の結び付け方、たた、《文字》ず音韻・圢態玠・単語ずの間の結び付け方は、瀟䌚的に䜜られおいる習慣である。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 7, "tag": "p", "text": "蚀語ず非蚀語の境界が問題になるが、文字を䜿う方法ず文字を甚いない方法の区別のみで、蚀語衚珟を非蚀語衚珟から区別するこずはできない。抜象蚘号には文字衚珟ず非文字衚珟(積分蚘号やト音蚘号など)があり、文字衚珟は蚀語衚珟ず文字蚘号に分けられる。蚀語衚珟ず区別される文字蚘号ずは、文字を䜿っおいるが語(word)でないものをいい、化孊匏H2Oなどがその䟋である。化孊匏は自然蚀語の文法が䜜甚しおおらず、化孊匏独特の文法で構成されおいる。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 8, "tag": "p", "text": "蚀語にはさたざたな分類がある。口語、口頭蚀語、曞蚘蚀語、文語、ずいった分類があるが、重なる郚分もありはっきり分類できるものでもない。たた屈折語・膠着語・孀立語ずいったような分類もある。詳现は蚀語類型論を参照。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 9, "tag": "p", "text": "蚀語的衚珟は読み䞊げによっお音声衚珟、点字化により觊芚衚珟に倉換されるが、蚀語的衚珟の特性は保存され、芖芚的に衚珟されたものず同等に取り扱うこずができる。 手話に関しおは「日本語察応手話」は䞀般の日本語の話し蚀葉や曞き蚀葉ず同䞀の蚀語の「芖芚蚀語バヌゞョン」であるが、「日本手話」は䞀般の日本語ずは異なる蚀語ず考えられおおり、そちらは音声蚀語や文字蚀語ずは異なる「芖芚蚀語」ずいうこずになるなど、分類は単玔ではない。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 10, "tag": "p", "text": "以䞊の自然発生的な「自然」蚀語の他、近代以降、゚スペラントなどの囜際補助語など、人工蚀語も䜜られた。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 11, "tag": "p", "text": "自然蚀語以倖に぀いおは、人工蚀語・圢匏蚀語・コンピュヌタ蚀語などの各蚘事を参照。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 12, "tag": "p", "text": "ゞャック・デリダずいう、䞀般にポスト構造䞻矩の代衚的哲孊者ず䜍眮づけられおいるフランスの哲孊者は、「声」を基瀎ずし文字をその代替ずする発想が蚀語孊に存圚する、ず䞻匵し、それに察する批刀を投げかける立堎を䞻匵した。『グラマトロゞヌに぀いお』ず「差延」の蚘事も参照。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 13, "tag": "p", "text": "個別蚀語は、民族の滅亡や他蚀語による吞収によっお䜿甚されなくなるこずがある。このような蚀語は死語ず呌ばれ、死語が再び母語ずしお䜿甚されたこずは歎史䞊にただ䞀䟋、ヘブラむ語の䟋しかない。しかし、ヘブラむ語は自然に埩掻したわけでも完党に消滅しおいたわけでもなく、文章語ずしお存続しおいた蚀語を、パレスチナに移䜏したナダダ人たちが20䞖玀に入っお日垞語ずしお人工的に埩掻させ、むスラ゚ル建囜ずずもに公甚語に指定しお完党に再生させたものである。このほかにも、叀兞アラビア語、ラテン語、叀兞ギリシャ語のように、日垞語ずしおは消滅しおいるものの文章語ずしおは存続しおいる蚀語も存圚する。このほか、日垞ではもはや甚いられず、教兞や宗教行為のみに甚いられるようになった兞瀌蚀語も存圚する。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 14, "tag": "p", "text": "近幎、話者数が非垞に少ない蚀語が他蚀語に飲み蟌たれお消滅し、新たに死語ず化すこずが問題芖されるようになり、消滅の危機にある蚀語を危機蚀語ず呌ぶようになった。これは、䞖界の䞀䜓化が進み、亀通網の敎備や流通の迅速化、ラゞオ・テレビずいったマスメディアの発達によっおそれたで孀立を保っおいた小さな蚀語がそのコミュニティを維持できなくなるために起こるず考えられおいる。より倧きな芖点では英語の囜際語ずしおの勢力䌞匵による他䞻芁蚀語の勢力瞮小、いわゆる英語垝囜䞻矩もこれに含たれるずいえるが、すくなくずも21䞖玀初頭においおは英語を母語ずする民族が倚数掟を占める囜家を陀いおは英語のグロヌバル化が蚀語の危機に盎結しおいるわけではない。蚀語消滅は、隣接したより倧きな蚀語集団ずの亀流が䞍可欠ずなり、その蚀語圏に小蚀語集団が取り蟌たれるこずによっお起きる。こうした動きは人的亀流や文化的亀流が盛んな先進囜内においおより顕著であり、北アメリカやオヌストラリアなどで蚀語消滅が急速に進み、経枈成長ず蚀語消滅ずの間には有意な盞関があるずの研究も存圚する。その他の地域においおも蚀語消滅が進んでおり、2010幎にはむンド領のアンダマン諞島においお蚀語が䞀぀消滅し、他にも同地域においお消滅の危機にある蚀語が存圚するずの譊告が発せられた。", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 15, "tag": "p", "text": "䞖界に存圚する自然蚀語の䞀芧は蚀語の䞀芧を参照", "title": "抂説" }, { "paragraph_id": 16, "tag": "p", "text": "蚀語がい぀どのように生たれたのか分かっおおらず、耇数の仮説が存圚する。䟋えばデンマヌクの蚀語孊者オットヌ・むェスペルセンは、以䞋のような仮説を列挙しおいる。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 17, "tag": "p", "text": "なお、蚀語が生たれたのが地球䞊の䞀ヶ所なのか、耇数ヶ所なのかも分かっおいない。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 18, "tag": "p", "text": "生物孊的な芳点から蚀語の起源を探ろうずいう詊みもある。最近の分子生物孊的研究によれば、FOXP2ず名づけられおいる遺䌝子に生じたある皮の倉異が蚀語胜力の獲埗に぀ながった可胜性がある。さらにその倉異は珟生人類ずネアンデルタヌル人が分化する以前の30-40䞇幎前にはすでに生じおいたずの解析結果が発衚されおおり、珟生人類が登堎ずずもに既に蚀語を身に぀けおいた可胜性も考えられる。しかしFOXP2は蚀語胜力を有しない他の動物の倚くが持っおいるこず、FOXP2の倉異が蚀語胜力の獲埗の必芁条件であるずの盎接的な蚌明はただなされおいないこずなどに留意する必芁がある。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 19, "tag": "p", "text": "生物の堎合には、進化が止たった生物が珟圚も生き残っおいる「生きおいる化石」ず呌ばれるものがある。たた、䞀芋䌌おいる2皮類が党然別の皮類から進化しおいたずいうケヌスもある。蚀語にも同じような珟象が起きおおり、その倉化の速床は䞀定ではなく、䟵略・亀易・移動等他民族ずの接觊が倚ければ、その時蚀語も倧きく倉化する。代衚䟋ずしお英語、フランス語、ルヌマニア語、アルバニア語、アルメニア語等がある。逆に接觊が少ないずほずんど倉化しなくなる。代衚䟋ずしおドむツ語、アむスランド語、ギリシャ語、スラノ語掟、バルト語掟、サンスクリット語等があり、特にアむスランド語は基本文法が1000幎前ずほずんど倉っおいない。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 20, "tag": "p", "text": "蚀語はもずもずいく぀かの祖語から分化したず考えられおおり、同䞀の祖語から発生したグルヌプを語族ず呌ぶ。語族はさらに語掟、語矀、そしお蚀語ず现分化されおいく。䞖界の倧倚数の蚀語はなんらかの語族に属するが、なかには珟存する他の蚀語ず系統関係が立蚌されおおらず、語族に分類できない孀立した蚀語も存圚する。たた、地理・文化的に近接する異なった系統の蚀語が盞互に圱響しあい顕著に類䌌する事䟋も芋られ、これは蚀語連合ず呌ばれる。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 21, "tag": "p", "text": "同䞀語族に属する蚀語矀の堎合、共通語圙から蚀語の分化した幎代を割り出す方法も考案されおいる。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 22, "tag": "p", "text": "䞀぀の蚀語の蚀語史を䜜る堎合、単語・綎り・発音・文法等から叀代・䞭䞖・近代ず3分割し、䟋えば「䞭䞖フランス語」等ず呌ぶ。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 23, "tag": "p", "text": "ある蚀語ず他の蚀語が接觊した堎合、䞡蚀語の話者の亀流が深たるに぀れお様々な倉化が発生する。これを蚀語接觊ずいう。蚀語接觊によっお、䞡蚀語には盞手の蚀語から語圙を借甚した借甚語が発生するほか、亀流が深たるに぀れお商業や生掻䞊の必芁から混成蚀語が発生するこずがある。この混成蚀語は、初期にはピゞン蚀語ず呌ばれる非垞に簡略化された圢をずるが、やがお語圙が増え蚀語ずしお成長しおくるず、『クレオヌル蚀語ずいう「新しい蚀語」ずなった』ず芋なす。クレオヌル蚀語はピゞン蚀語ず比べ語圙も倚く、䜕よりきちんず䜓系だった文法が存圚しおおり、「䞀個の独立した蚀語」ず芋なしお党く差し支えない。クレオヌル蚀語はピゞン蚀語ず違い、母語話者が存圚する、぀たり幌いころから䞻にその蚀語を話しお育った人々がいる、ずいうこずも特城である。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 24, "tag": "p", "text": "䞭䞖の䞖界においおはしばしば、文語ず日垞䜿甚する蚀語ずの間には隔たりがみられ、なかには䞭䞖ペヌロッパにおけるラテン語のようにその土地の蚀葉ず党く異なる蚀語を文章語ずしお採甚しおいる䞖界も存圚した。ラテン語は欧州においお知識人の間の共通語ずしお甚いられ、ルネサンスなどで倧きな圹割を果たしたが、やがお印刷術の発展や宗教改革などによっお各囜においお䜿甚される日垞蚀語が文語ずしお甚いられるようになった。この際、それたで方蚀の連続䜓しか持たなかった各囜においお、その蚀語を筆蚘する暙準的な衚蚘法が定たっおいき、各囜においお囜内共通語ずしおの暙準語が制定されるようになった。これは出版物などによっお埐々に定たっおいくものもあれば、䞭倮に公的な蚀語統制機関を眮いお囜家䞻導で暙準語を制定するものもあったが、いずれにせよこうした蚀語の敎備ず囜内共通語の成立は、囜民囜家を成立させるうえでの重芁なピヌスずなっおいった。䞀方で、暙準語の制定は方蚀連続䜓のその他の蚀語を方蚀ずするこずになり、蚀語内での序列を぀けるこずに぀ながった。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 25, "tag": "p", "text": "最も新しい蚀語であり、たた誕生する瞬間がずらえられた蚀語ずしおは、ニカラグアの子䟛達の間で1970幎代埌半に発生した「ニカラグア手話」がある。これは、蚀語胜力は人間に生埗のものであるずいう考えを裏付けるものずなった。", "title": "歎史" }, { "paragraph_id": 26, "tag": "p", "text": "珟圚䞖界に存圚する蚀語の数は千数癟ずも数千ずも蚀われる。1939幎にアメリカのルむス・ハヌバヌト・グレむ(en:Louis Herbert Gray)は著曞 Foundations of Language においお「2796蚀語」ず唱え、1979幎にドむツのマむダヌが4200から5600蚀語ず唱えおおり、䞉省堂の『蚀語孊倧蟞兞』「䞖界蚀語線」では8000超の蚀語を扱っおいる。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 27, "tag": "p", "text": "しかし、正確に数えるこずはほが䞍可胜である。これは、未発芋の蚀語や、消滅し぀぀ある蚀語があるためだけではなく、原理的な困難があるためでもある。䌌おいるが同じではない「蚀語」が隣り合っお存圚しおいるずき、それは䞀぀の蚀語なのか別の蚀語なのか区別するこずは難しい。これはある人間集団を「蚀語の話者」ずするか「方蚀の話者」ずするかの問題でもある。たずえば、旧ナヌゎスラビアに属しおいたセルビア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゎビナ、モンテネグロの4地域の蚀語は非垞に䌌通ったものであり、孊術的には方蚀連続䜓であるセルビア・クロアチア語ずしお扱われる。たた旧ナヌゎスラビアの政治䞊においおも囜家統䞀の芳点䞊、これらの蚀語は同䞀蚀語ずしお扱われおいた。しかし1991幎からのナヌゎスラビア玛争によっおナヌゎスラビアが厩壊するず、独立した各囜は各地方の方蚀をそれぞれ独立蚀語ずしお扱うようになり、セルビア語、クロアチア語、ボスニア語の䞉蚀語に政治的に分けられるようになった。さらに2006幎にモンテネグロがセルビア・モンテネグロから独立するず、モンテネグロ語がセルビア語からさらに分けられるようになった。こうした、明確な暙準語を持たず耇数の蚀語䞭心を持぀蚀語のこずを耇数䞭心地蚀語ず呌び、英語などもこれに含たれる。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 28, "tag": "p", "text": "逆に、䞭囜においおは北京語やそれを元に成立した普通話ず、䞊海語や広東語ずいった遠隔地の蚀語ずは差異が倧きく䌚話が成立しないほどであるが、曞き蚀葉は共通であり、たたあくたでも䞭囜語矀には属しおいお察応関係が明確であるため、これら蚀語はすべお䞭囜語内の方蚀ずしお扱われおいる。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 29, "tag": "p", "text": "同じ蚀語かどうかを刀定する基準ずしお、盞互理解性を提唱する考えがある。話者が盞手の蚀うこずを理解できる堎合には、同䞀蚀語、理解できない堎合には別蚀語ずする。盞互理解性は蚀語間の距離を䌝える重芁な情報であるが、これによっお䞀぀の蚀語の範囲を確定しようずするず、技術的難しさにずどたらない困難に盎面する。䞀぀は、Aの蚀うこずをBが聞き取れおも、Bの蚀うこずをAが聞き取れないような蚀語差があるこずである。もう䞀぀は、同系列の蚀語が地理的な広がりの䞭で埐々に倉化しおいる堎合に、どこで、いく぀に分割すべきなのか、あるいはたったく分割すべきでないのかを決められないこずである。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 30, "tag": "p", "text": "こうした困難に際しおも、単䞀の基準を決めお分類しおいくこずは、理屈の䞊では可胜である。しかしあえお単䞀基準を抌し通す蚀語孊者は珟実にはいない。ある集団を「蚀語話者」ずするか「方蚀話者」ずするかには、政治的・文化的アむデンティティの問題が深く関係しおいる。どのような基準を蚭けようず、ある地域で倚くの賛成を埗られる分類基準は、別の地域で匷い反発を受けるこずになる。そうした反発は誀りだず蚀うための論拠を蚀語孊はもっおいないので、結局は慣習に埓っお、地域ごずに異なる基準を甚いお分類するこずになる。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 31, "tag": "p", "text": "蚀語ず方蚀の区別に぀いお、珟圚なされる説明は二぀である。第䞀は、蚀語ず方蚀の区別にはなんら蚀語孊的意味はないずする。第二のものはたず、どの方蚀もそれぞれ蚀語だずする。その䞊で、ある暙準語に察しお非暙準語の関係にある同系蚀語を、方蚀ずする。暙準語の遞定は政治によるから、これもたた「蚀語ず方蚀の区別に蚀語孊的意味はない」ずする点で、第䞀ず同じである。この定矩では、蚀語を秀にかけお刀定しおいるのではなく、人々がその蚀語をどう思っおいるかを秀にかけおいるのである。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 32, "tag": "p", "text": "ある蚀語同士が独立の蚀語同士なのか、同じ蚀語の方蚀同士なのかの刀定は非垞に恣意的であるが、その䞀方で、明確に系統関係が異なる蚀語同士は、たずえ共通の集団で話されおいおも、方蚀同士ずはみなされないずいう事実も有る。たずえば、䞭囜甘粛省に䜏む少数民族ナヌグ族は西郚に䜏むものはテュルク系の蚀語を母語ずし、東郚に䜏むものはモンゎル系の蚀語を母語ずしおいる。䞡者は同じ民族だずいう意識があるが、その蚀語は方蚀同士ではなく、西郚ナヌグ語、東郚ナヌグ語ず別々の蚀語ずしお扱われる。たた海南島にすむ臚高人も民族籍䞊は挢民族であるが、その蚀語は挢語の方蚀ずしおは扱われず、系統どおりタむ・カダむ語族の臚高語ずしお扱われる。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 33, "tag": "p", "text": "䜿甚する文字は同蚀語かどうかの刀断基準ずしおはあたり甚いられない。蚀語は基本的にどの文字でも衚蚘可胜なものであり、ある蚀語が䜿甚する文字を倉曎するこずや二皮以䞊の文字を䜵甚するこずは珍しいこずではなく、たた文法などに文字はさほど圱響を䞎えないためである。デヌノァナヌガリヌ文字を甚いるむンドの公甚語であるヒンディヌ語ずりルドゥヌ文字を甚いるパキスタンの公甚語であるりルドゥヌ語は、ヒンドゥスタヌニヌ語ずしお同䞀蚀語たたは方蚀連続䜓ずしお扱われるこずがある。", "title": "䞖界の蚀語" }, { "paragraph_id": 34, "tag": "p", "text": "䞋衚の母語話者数および分類は、『゚スノロヌグ第21版』に準拠する。同資料は2021幎時点の掚蚈で、䞭囜語は13方蚀、アラビア語は20方蚀、ラフンダヌ語は4方蚀の合蚈である。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 35, "tag": "p", "text": "䞊図の通り、最も母語話者の倚い蚀語は䞭囜語であるが、公甚語ずしおいる囜家は䞭華人民共和囜ず䞭華民囜、それにシンガポヌルの3぀の囜家にすぎず、䞖界においお広く䜿甚されおいる蚀語ずいうわけではない。たた、共通語である普通話を含め, 13個の方蚀が存圚する。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 36, "tag": "p", "text": "䞊蚘の資料で話者数2䜍の蚀語はスペむン語である。これはペヌロッパ倧陞のスペむンを発祥ずする蚀語であるが、17䞖玀のスペむンによる新倧陞の怍民地化を経お、南アメリカおよび北アメリカ南郚における広倧な蚀語圏を獲埗した。2021幎床においおスペむン語を公甚語ずする囜々は21カ囜にのがる。さらにほが同系統の蚀語である5䜍のポルトガル語圏を合わせた新倧陞の領域はラテンアメリカず呌ばれ、広倧な共通蚀語圏を圢成しおいる。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 37, "tag": "p", "text": "䞊蚘の資料で英語の話者人口は4䜍だが、公甚語ずしおは55か囜ず最も倚くの囜で話されおいる。さらに、英語はアメリカ合衆囜やむギリスの公甚語であるため䞖界で広く重芁芖されおいる。䞖界の䞀䜓化に䌎い研究やビゞネスなども英語で行われる堎面が増え、非英語圏どうしの䜏民の亀枉においおも共通語ずしお英語を䜿甚する堎合があるなど、英語の䞖界共通語ずしおの圱響力は増倧しおいく傟向にある。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 38, "tag": "p", "text": "英語に次ぐ囜際語ずしおは、17䞖玀から19䞖玀たで西掋で最も有力な囜際語であったフランス語が挙げられる。フランス語の話者は2億3000䞇人ずトップ5にも入らないが、フランス語を公甚語ずする囜々はアフリカの旧フランス怍民地を䞭心に29カ囜にのがる。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 39, "tag": "p", "text": "話者数7䜍のアラビア語も広い共通蚀語圏を持぀蚀語である。アラビア語はクルアヌンの蚀語ずしおむスラム圏党域に䜿甚者がおり、ずくに北アフリカから䞭東にかけお母語話者が倚いが、公甚語ずする囜々は23カ囜にのがっおいお、ひず぀のアラブ文化圏を圢成しおいる。ただしこれも文語であるフスハヌず口語であるアヌンミヌダに分かれおおり、アヌンミヌダはさらに倚数の方蚀にわかれおいる。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 40, "tag": "p", "text": "囜連の公甚語は、英語、フランス語、ロシア語、䞭囜語、スペむン語、アラビア語の6぀であるが、これは安党保障理事䌚の垞任理事囜の蚀語に、広倧な共通蚀語圏を持぀スペむン語ずアラビア語を加えたものである。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 41, "tag": "p", "text": "蚀語は囜家を成立させるうえでの重芁な芁玠であり、カナダにおける英語ずフランス語や、ベルギヌにおけるオランダ語ずフランス語のように、異なる蚀語間の察立がしばしば蚀語戊争ず呌ばれるほどに激化しお独立問題に発展し、囜家に倧きな圱響を及がすこずも珍しくない。東パキスタンのように、西パキスタンの蚀語であるりルドゥヌ語の公甚語化に反発しおベンガル語を同栌の囜語ずするこずを求めたこずから独立運動が起き、最終的にバングラデシュずしお独立したような䟋もある。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 42, "tag": "p", "text": "こうした堎合、蚀語圏別に倧きな自治暩を䞎えたり、囜家の公甚語を耇数制定したりするこずなどによっお少数掟蚀語話者の䞍満をなだめる政策はよく甚いられる。蚀語圏に匷い自治暩を䞎える兞型䟋はベルギヌで、同囜では1970幎に蚀語共同䜓が蚭立され、数床の倉曎を経おフラマン語共同䜓、フランス語共同䜓、ドむツ語共同䜓の3぀の蚀語共同䜓の䜵存する連邊囜家ずなった。公甚語を耇数制定する䟋ではスむスが兞型的であり、それたでドむツ語のみであった公甚語が1848幎の憲法によっおドむツ語・フランス語・むタリア語の䞉公甚語制ずなり、さらに1938幎にはロマンシュ語が囜語ずされた。この傟向が特に匷いのはむンドであり、1956幎以降それたでの地理的な区分から同系統の蚀語を甚いる地域ぞず州を再線する、いわゆる「蚀語州」政策を取っおいる。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 43, "tag": "p", "text": "囜家における蚀語の構造は、公甚語-共通語-民族語(郚族語、方蚀)の䞉局の構造からなっおいる。もっずも、公甚語ず共通語、たた䞉局すべおが同じ蚀語である堎合はその分だけ局の数は枛少する。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 44, "tag": "p", "text": "日本を䟋にずれば、各地方ではその地方の方蚀を䜿っおいる。぀たり、同じ地方のコミュニティ内で通甚する蚀語を䜿甚しおいる。これが他地方から来た人を盞手にする堎合ずなるず、いわゆる暙準語を䜿甚するこずずなる。日本では他に有力な蚀語集団が存圚しないため、政府関係の文曞にも日本暙準語がそのたた䜿甚される。぀たり、共通語ず公甚語が同䞀であるため、公甚語-方蚀の二局構造ずなっおいる。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 45, "tag": "p", "text": "公甚語ず共通語は分離しおいない囜家も倚いが、アフリカ倧陞の諞囜家においおはこの䞉局構造が明確にあらわれおいる。これらの囜においおは、政府関係の公甚語は旧宗䞻囜の蚀語が䜿甚されおいる。孊校教育もこの蚀語で行われるが、民族語ずかけ離れた存圚であるこずもあり囜民の䞭で䜿甚できる局はさほど倚くない。この穎を埋めるために、各地域においおは共通語が話されおいる。銖郜がある地域の共通語が匷倧化し、囜の倧郚分を芆うようになるこずも珍しくない。しかし文法の敎備などの遅れや、囜内他蚀語話者の反察、公甚語の䜿甚胜力が゚リヌト局の暩力の源泉ずなっおいるなどの事情によっお、共通語が公甚語化はされないこずがほずんどである。その䞋に各民族の民族語が存圚する。", "title": "話者数の統蚈順䜍" }, { "paragraph_id": 46, "tag": "p", "text": "詳现は心理蚀語孊及び、神経蚀語孊を参照", "title": "蚀語の生物孊" }, { "paragraph_id": 47, "tag": "p", "text": "蚀語機胜は基本的にヒトに固有のものであるため、蚀語の研究には少数の䟋倖を陀き動物モデルを䜜りにくい。そのため、脳梗塞などで脳の局所が砎壊された症䟋での研究や、被隓者に2぀の単語を呈瀺しその干枉効果を研究するなどの心理孊的研究が䞻になされおきたが、1980幎代埌半より脳機胜むメヌゞング研究が手法に加わり、被隓者がさたざたな蚀語課題を行っおいるずきの脳掻動を芖芚化できるようになった。", "title": "蚀語の生物孊" }, { "paragraph_id": 48, "tag": "p", "text": "叀兞的なブロヌカ領域、りェルニッケ領域のほか、シルノィりス裂を囲む広い範囲(瞁䞊回、角回、䞀次・二次聎芚野、䞀次運動野、䜓性感芚野、巊前頭前野、巊䞋偎頭回)にわたっおいる。脳梗塞などで各郚が損傷されるず、それぞれ違ったタむプの倱語が出珟する。䟋えば巊前頭前野付近の損傷で生じるブロヌカ倱語は運動倱語であり、自発語は非流暢性ずなり埩唱、曞字も障害される。巊偎頭葉付近の障害で生じるりェルニッケ倱語は感芚倱語であり自発語は流暢であるが、蚀語理解や埩唱が障害され、文字による蚀語理解も䞍良である。", "title": "蚀語の生物孊" }, { "paragraph_id": 49, "tag": "p", "text": "ほずんどの右利きの人では、単語、文法、語圙などの䞻芁な蚀語機胜は巊半球優䜍である。しかし声の抑揚(プロ゜ディ)の把握、比喩の理解に぀いおは右半球優䜍であるず蚀われおいる。", "title": "蚀語の生物孊" }, { "paragraph_id": 50, "tag": "p", "text": "文字の認識には巊玡錘状回、䞭・䞋埌頭回が関䞎するが、挢字(衚意文字)ずひらがな(衚音文字)で掻動する郚䜍が異なるず蚀われおいる。", "title": "蚀語の生物孊" }, { "paragraph_id": 51, "tag": "p", "text": "これも倚方面から研究されおいる。個人の蚀語胜力は、読字障害、りィリアムズ症候矀、自閉症などのように党䜓的な知的胜力ずは乖離するこずがあり、個䜓発生やヒトの進化における蚀語の起源などにヒントを䞎えおいる。たた、ヒトは環境の䞭で聎取する音声から自力で文法などの芏則を芋出し孊習する機胜を生埗的に備えおいるため、特に教わらなくおも蚀語を孊習できるずする生埗論ずいう考えも存圚する。", "title": "蚀語の生物孊" }, { "paragraph_id": 52, "tag": "p", "text": "最近の近赀倖線分光法を甚いた研究においお、生埌2から5日の新生児が逆再生よりも順再生の声を聞いたほうが、あるいは倖囜語より母囜語を聞いたずきの方が聎芚皮質の血流増加が倧きかったず報告されおおり、出産前から母䜓内で蚀語を聎いおいるこずが瀺唆される。", "title": "蚀語の生物孊" } ]
蚀語げんごは、狭矩には「声による蚘号の䜓系」をいう。 広蟞苑や倧蟞泉には次のように解説されおいる。 人間が音声や文字を甚いお思想・感情・意志等々を䌝達するために甚いる蚘号䜓系。およびそれを甚いる行為広蟞苑。音声や文字によっお、人の意志・思想・感情などの情報を衚珟したり䌝達する、あるいは他者のそれを受け入れ、理解するための玄束・芏則。および、そうした蚘号の䜓系倧蟞泉。 ある特定の集団が甚いる、音や文字による事態の䌝達手段個別蚀語のこずで、英語・フランス語・日本語などのこず。 ゜シュヌルの甚語「langue ラング」の日本語での蚳語。 『日本倧癟科党曞』では、「蚀語」ずいう語は倚矩である、ず解説され、倧脳の蚀語䞭枢に蓄えられた《語圙ず文法芏則の䜓系》を指すこずもあり、その䜓系を甚いる胜力ずしおずらえるこずもある、ず解説され、䞀方では、抜象的に「すべおの人間が共有する蚀語胜力」を指すこずもあり、「個々の個別蚀語」を指すこずもある、ず解説されおいる。 広矩の蚀語には、verbalな蚀葉に衚すものずnon-verbalな蚀葉ずしお衚されないもの各皮蚘号、アむコン、図圢、ボディヌランゲヌゞ等の䞡方を含み、日垞のコミュニケヌションでは狭矩の蚀語衚珟に身振り、手振り、図瀺、擬音等も加えお衚珟されるこずもある。
'''蚀語'''げんごは、狭矩には「声による蚘号の䜓系」をいう<ref name="yamamoto" />。 [[広蟞苑]]や[[倧蟞泉]]には次のように解説されおいる<ref name="koujien">広蟞苑 第六版「げんご蚀語」</ref>。 *[[人間]]が[[音声]]や[[文字]]を甚いお[[思想]]・[[感情]]・[[意志]]等々を䌝達するために甚いる蚘号䜓系<ref name="koujien" />。およびそれを甚いる[[行為]]広蟞苑<ref name="koujien" />。音声や文字によっお、人の意志・思想・感情などの情報を衚珟したり䌝達する、あるいは他者のそれを受け入れ、理解するための玄束・[[芏則]]。および、そうした蚘号の䜓系倧蟞泉<ref name="daijisen">倧蟞泉「げんご蚀語」</ref>。 *ある特定の[[集団]]が甚いる、音や文字による事態の䌝達手段<ref name="koujien" />[[個別蚀語]]のこずで、[[英語]]・[[フランス語]]・[[日本語]]などのこず<ref name="koujien" />。 *[[フェルディナン・ド・゜シュヌル|゜シュヌル]]の甚語「langue [[ラング]]」の日本語での蚳語。 『[[日本倧癟科党曞]]』では、「蚀語」ずいう語は<u>倚矩である</u>、ず解説され、[[倧脳]]の{{仮リンク|蚀語䞭枢|en|Language center}}に蓄えられた《[[語圙]]ず[[文法]]芏則の䜓系》を指すこずもあり、その䜓系を甚いる[[胜力]]ずしおずらえるこずもある、ず解説され、䞀方では、[[抜象化|抜象]]的に「[[人類|すべおの人間]]が共有する蚀語胜力」を指すこずもあり、「個々の個別蚀語」を指すこずもある、ず解説されおいる<ref name="nipponnica">『日本倧癟科党曞』ニッポニカ、蚀語</ref>。 広矩の蚀語には、verbalな蚀葉に衚すものずnon-verbalな蚀葉ずしお衚されないもの各皮蚘号、アむコン、図圢、[[ボディヌランゲヌゞ]]等の䞡方を含み、日垞のコミュニケヌションでは狭矩の蚀語衚珟に身振り、手振り、図瀺、擬音等も加えお衚珟されるこずもある<ref name="yamamoto" />。 == 抂説 == {{蚀語孊}} 蚀語は、[[人間]]が甚いる意志䌝達手段であり、瀟䌚[[集団]]内で圢成習埗され、[[コミュニケヌション|意志を盞互に䌝達するこず]]や、抜象的な[[思考]]を可胜にし、結果ずしお人間の瀟䌚的掻動や[[文化]]的掻動を支えおいる<ref name="britanica">ブリタニカ癟科事兞「蚀語」</ref>。蚀語には、文化の特城が織り蟌たれおおり、共同䜓で甚いられおいる蚀語の習埗をするこずによっお、その共同䜓での瀟䌚的孊習、および[[人栌]]の圢成をしおいくこずになる<ref name="britanica" />。 [[フェルディナン・ド・゜シュヌル|゜シュヌル]]の研究が、蚀語孊の発展の䞊で非垞に重芁な圹割を果たしたわけであるが、゜シュヌル以降は、「共同䜓の甚いる蚀語'''䜓系'''」のこずは「langue [[ラング]]」ず呌ばれ、それに察しお、個々の人が行う蚀語掻動は「parole [[パロヌル]]」ずいう甚語で呌ばれるようになっおいる<ref name="britanica" />。 《[[音韻]]》 ず 《[[意味]]》の間の結び付け方、たた、《文字》ず音韻・圢態玠・単語ずの間の結び付け方は、瀟䌚的に䜜られおいる習慣である<ref name="britanica" />。 蚀語ず非蚀語の境界が問題になるが、文字を䜿う方法ず文字を甚いない方法の区別のみで、蚀語衚珟を非蚀語衚珟から区別するこずはできない<ref name="yamamoto">{{Cite web|和曞|url=http://www.jsik.jp/?plugin=attach&refer=TableofContents1&openfile=KJ00002113963.pdf|author=山本 昭|title=情報知識孊䌚第6回研究報告䌚講挔論文集 専門コミュニケヌションにおける蚀語ず非蚀語・タヌミノロゞヌの芖点から|publisher=情報知識孊䌚|accessdate=2022-04-05}}</ref>。抜象蚘号には文字衚珟ず非文字衚珟[[積分蚘号]]や[[ト音蚘号]]などがあり、文字衚珟は蚀語衚珟ず文字蚘号に分けられる<ref name="yamamoto" />。蚀語衚珟ず区別される文字蚘号ずは、文字を䜿っおいるが語wordでないものをいい、化孊匏H<sub>2</sub>Oなどがその䟋である<ref name="yamamoto" />。化孊匏は自然蚀語の文法が䜜甚しおおらず、化孊匏独特の文法で構成されおいる<ref name="yamamoto" />。 蚀語にはさたざたな分類がある。[[口語]]、[[口頭蚀語]]、[[曞蚘蚀語]]、[[文語]]、ずいった分類があるが、重なる郚分もありはっきり分類できるものでもない。たた[[屈折語]]・[[膠着語]]・[[孀立語]]ずいったような分類もある。詳现は[[蚀語類型論]]を参照。 蚀語的衚珟は読み䞊げによっお音声衚珟、点字化により觊芚衚珟に倉換されるが、蚀語的衚珟の特性は保存され、芖芚的に衚珟されたものず同等に取り扱うこずができる<ref name="yamamoto" />。 手話に関しおは「[[日本語察応手話]]」は䞀般の日本語の話し蚀葉や曞き蚀葉ず同䞀の蚀語の「[[芖芚蚀語]]バヌゞョン」であるが、「[[日本手話]]」は䞀般の日本語ずは異なる蚀語ず考えられおおり、そちらは[[音声蚀語]]や[[文字蚀語]]ずは異なる「[[芖芚蚀語]]」ずいうこずになるなど、分類は単玔ではない。 以䞊の自然発生的な「自然」蚀語の他、近代以降、[[゚スペラント]]などの[[囜際補助語]]など、[[人工蚀語]]も䜜られた。<ref group="泚釈">自然蚀語の持぀いく぀かの性質を党く削いだ、[[圢匏蚀語]]ずしお蚭蚈されおいる人工蚀語も䞀郚にはある[[ログラン]]など。</ref><ref group="泚釈">蚀語孊の甚語に沿っお「[[動物のコミュニケヌション]]の䜓系」も「蚀語」ず呌ぶこずもある、ずいう䞻匵がある。しかし、チョムスキヌ理論では「[[普遍文法]]」などの抂念においお、蚀語は人間のものずいう倧前提があり、どういう意味で「蚀語孊の甚語に沿っお」なのかは䞍明確である。</ref> 自然蚀語以倖に぀いおは、[[人工蚀語]]・[[圢匏蚀語]]・[[コンピュヌタ蚀語]]などの各蚘事を参照。 {{Seealso|人工蚀語|圢匏蚀語|コンピュヌタ蚀語}} [[ゞャック・デリダ]]ずいう、䞀般に[[ポスト構造䞻矩]]の代衚的[[哲孊者]]ず䜍眮づけられおいる[[フランス]]の哲孊者は、「声」を基瀎ずし文字をその代替ずする発想が蚀語孊に存圚する、ず䞻匵し、それに察する批刀を投げかける立堎を䞻匵した。[[グラマトロゞヌに぀いお|『グラマトロゞヌに぀いお』]]ず「[[差延]]」の蚘事も参照。 個別蚀語は、民族の滅亡や他蚀語による吞収によっお䜿甚されなくなるこずがある。このような蚀語は[[死語 (蚀語)|死語]]ず呌ばれ、死語が再び母語ずしお䜿甚されたこずは歎史䞊にただ䞀䟋、[[ヘブラむ語]]の䟋しかない。しかし、ヘブラむ語は自然に埩掻したわけでも完党に消滅しおいたわけでもなく、[[文章語]]ずしお存続しおいた蚀語を、[[パレスチナ]]に移䜏した[[ナダダ人]]たちが20䞖玀に入っお日垞語ずしお人工的に埩掻させ<ref>「物語 ゚ルサレムの歎史」p166 笈川博䞀 䞭倮公論新瀟 2010幎7月25日発行</ref>、[[むスラ゚ル]]建囜ずずもに公甚語に指定しお完党に再生させたものである。このほかにも、[[叀兞アラビア語]]、[[ラテン語]]、[[叀兞ギリシャ語]]のように、日垞語ずしおは消滅しおいるものの文章語ずしおは存続しおいる蚀語も存圚する。このほか、日垞ではもはや甚いられず、[[教兞]]や[[宗教]]行為のみに甚いられるようになった[[兞瀌蚀語]]も存圚する。 近幎、話者数が非垞に少ない蚀語が他蚀語に飲み蟌たれお消滅し、新たに死語ず化すこずが問題芖されるようになり、消滅の危機にある蚀語を[[危機蚀語]]ず呌ぶようになった。これは、[[䞖界の䞀䜓化]]が進み、亀通網の敎備や流通の迅速化、[[ラゞオ]]・[[テレビ]]ずいった[[マスメディア]]の発達によっおそれたで孀立を保っおいた小さな蚀語がそのコミュニティを維持できなくなるために起こるず考えられおいる<ref name="名前なし-1">「消滅する蚀語」p108-111 デむノィッド・クリスタル著 斎藀兆史・䞉谷裕矎蚳 䞭公新曞 2004幎11月25日発行</ref>。より倧きな芖点では[[英語]]の囜際語ずしおの勢力䌞匵による他䞻芁蚀語の勢力瞮小、いわゆる[[英語垝囜䞻矩]]もこれに含たれるずいえるが、すくなくずも21䞖玀初頭においおは英語を母語ずする民族が倚数掟を占める囜家を陀いおは英語のグロヌバル化が蚀語の危機に盎結しおいるわけではない。[[蚀語消滅]]は、隣接したより倧きな蚀語集団ずの亀流が䞍可欠ずなり、その蚀語圏に小蚀語集団が取り蟌たれるこずによっお起きる<ref name="名前なし-1"/>。こうした動きは人的亀流や文化的亀流が盛んな[[先進囜]]内においおより顕著であり、[[北アメリカ]]や[[オヌストラリア]]などで蚀語消滅が急速に進み、経枈成長ず蚀語消滅ずの間には有意な盞関があるずの研究も存圚する<ref>https://www.afpbb.com/articles/-/3024935 「経枈成長で少数蚀語が倱われる、研究」AFPBB 2014幎09月03日 2017幎2月6日閲芧</ref>。その他の地域においおも蚀語消滅が進んでおり、[[2010幎]]にはむンド領の[[アンダマン諞島]]においお蚀語が䞀぀消滅し<ref>https://www.afpbb.com/articles/-/2691446?pid=5282181 「最埌の話者が死亡、消滅危機蚀語が絶滅 むンド・アンダマン諞島のボ語」AFPBB 2010幎02月06日 2017幎2月6日閲芧</ref>、他にも同地域においお消滅の危機にある蚀語が存圚するずの譊告が発せられた<ref>https://www.afpbb.com/articles/-/2783379 「ゞャラワ族も存亡の危機、むンド・アンダマン諞島」AFPBB 2011幎01月26日 2017幎2月6日閲芧</ref>。 䞖界に存圚する自然蚀語の䞀芧は[[蚀語の䞀芧]]を参照 == 歎史 == === 起源 === {{main|蚀語の起源}} 蚀語がい぀どのように生たれたのか分かっおおらず、耇数の[[仮説]]が存圚する。䟋えば[[デンマヌク]]の蚀語孊者[[オットヌ・むェスペルセン]]は、以䞋のような仮説を列挙しおいる。 ; プヌプヌ説("Pooh-pooh" theory) : 思わず出た声から感情に関する語が出来たもの。 : 爆笑から"laugh"「わらう」「ショり笑」、嫌う声から"hate"「きらい」「ケン嫌」など。 : ; ワンワン説("Bow Bow" theory) : 鳎き声から動物に関する語が出来たもの。 : 「モり」から"cow"「うし」「ギュり牛」、「ワオン」から"wolf"「おおかみ」「ロり 狌」など。 : ; ドンドン説("Ding-dong" theory) : 音響から自然物に関する語が出来たもの。 : 「ピカッゎロゎロ」から"thunder"「かみなり」「ラむ雷」、「ザヌッ 」から"water"「みず」「スむ氎」など。 : ; ゚むダコヌラ説("Yo-he-ho" theory) : かけ声から行動に関する語が出来たもの。 : 停止を促す声から"stop"「ずたる」「テむ停」、働く時の声から"work"「はたらく」「ロり劎」など。 : この説は、集団行動をずる時の意味の無いはやし歌が、䞖界各地に残っおいる事からも裏付けられる。 なお、蚀語が生たれたのが地球䞊の䞀ヶ所なのか、耇数ヶ所なのかも分かっおいない。 [[生物孊]]的な芳点から蚀語の起源を探ろうずいう詊みもある。最近の[[分子生物孊]]的研究によれば、[[FOXP2]]ず名づけられおいる[[遺䌝子]]に生じたある皮の倉異が蚀語胜力の獲埗に぀ながった可胜性がある<ref>[http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11586359?dopt=Abstract Nature. 413(6855):519-23.]</ref>。さらにその倉異は[[人類の進化#ホモ・サピ゚ンス|珟生人類]]ず[[ネアンデルタヌル人]]が分化する以前の30-40䞇幎前にはすでに生じおいたずの解析結果が発衚されおおり<ref>[http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6VRT-4PXN9TN-5&_user=10&_rdoc=1&_fmt=&_orig=search&_sort=d&view=c&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=0483b7dff86f2405ff5f39185950aa9e Current Biology 17:1908–1912]</ref>、珟生人類が登堎ずずもに既に蚀語を身に぀けおいた可胜性も考えられる。しかしFOXP2は蚀語胜力を有しない他の動物の倚くが持っおいるこず、FOXP2の倉異が蚀語胜力の獲埗の必芁条件であるずの盎接的な蚌明はただなされおいないこずなどに留意する必芁がある。 === 倉化 === {{Main|蚀語倉化}} 生物の堎合には、進化が止たった生物が珟圚も生き残っおいる「[[生きおいる化石]]」ず呌ばれるものがある。たた、䞀芋䌌おいる2皮類が党然別の皮類から進化しおいたずいうケヌスもある。蚀語にも同じような珟象が起きおおり、その倉化の速床は䞀定ではなく、䟵略・亀易・移動等他民族ずの接觊が倚ければ、その時蚀語も倧きく倉化する。代衚䟋ずしお[[英語]]、[[フランス語]]、[[ルヌマニア語]]、[[アルバニア語]]、[[アルメニア語]]等がある。逆に接觊が少ないずほずんど倉化しなくなる。代衚䟋ずしお[[ドむツ語]]、[[アむスランド語]]、[[ギリシャ語]]、[[スラノ語掟]]、[[バルト語掟]]、[[サンスクリット語]]等があり、特にアむスランド語は基本文法が1000幎前ずほずんど倉っおいない。 蚀語はもずもずいく぀かの[[祖語]]から分化したず考えられおおり、同䞀の祖語から発生したグルヌプを[[語族]]ず呌ぶ。語族はさらに[[語掟]]、語矀、そしお蚀語ず现分化されおいく。䞖界の倧倚数の蚀語はなんらかの語族に属するが、なかには珟存する他の蚀語ず系統関係が立蚌されおおらず、語族に分類できない[[孀立した蚀語]]も存圚する。たた、地理・文化的に近接する異なった系統の蚀語が盞互に圱響しあい顕著に類䌌する事䟋も芋られ、これは[[蚀語連合]]ず呌ばれる。 同䞀語族に属する蚀語矀の堎合、共通[[語圙]]から蚀語の分化した幎代を割り出す方法も考案されおいる。 䞀぀の蚀語の蚀語史を䜜る堎合、単語・綎り・発音・文法等から叀代・䞭䞖・近代ず3分割し、䟋えば「䞭䞖フランス語」等ず呌ぶ。 ある蚀語ず他の蚀語が接觊した堎合、䞡蚀語の話者の亀流が深たるに぀れお様々な倉化が発生する。これを[[蚀語接觊]]ずいう。蚀語接觊によっお、䞡蚀語には盞手の蚀語から語圙を借甚した[[借甚語]]が発生するほか、亀流が深たるに぀れお商業や生掻䞊の必芁から[[混成蚀語]]が発生するこずがある。この混成蚀語は、初期には[[ピゞン蚀語]]ず呌ばれる非垞に簡略化された圢をずるが、やがお語圙が増え蚀語ずしお成長しおくるず、『[[クレオヌル蚀語]]ずいう「新しい蚀語」ずなった』ず芋なす<ref>「フランス語孊抂論」p40-41 髭郁圊・川島浩䞀郎・枡邊淳也著 駿河台出版瀟 2010幎4月1日初版発行</ref>。クレオヌル蚀語はピゞン蚀語ず比べ語圙も倚く、䜕よりきちんず䜓系だった[[文法]]が存圚しおおり、「䞀個の独立した蚀語」ず芋なしお党く差し支えない。クレオヌル蚀語はピゞン蚀語ず違い、[[母語]]話者が存圚する、぀たり幌いころから䞻にその蚀語を話しお育った人々がいる、ずいうこずも特城である<ref name="名前なし-2">「文化人類孊キヌワヌド」p97 山䞋晋叞・船曳建倫線 有斐閣 1997幎9月30日初版第1刷</ref>。 䞭䞖の䞖界においおはしばしば、[[文語]]ず日垞䜿甚する蚀語ずの間には隔たりがみられ、なかには[[䞭䞖ペヌロッパ]]における[[ラテン語]]のようにその土地の蚀葉ず党く異なる蚀語を文章語ずしお採甚しおいる䞖界も存圚した。ラテン語は欧州においお知識人の間の[[共通語]]ずしお甚いられ、ルネサンスなどで倧きな圹割を果たしたが、やがお[[印刷]]術の発展や[[宗教改革]]などによっお各囜においお䜿甚される日垞蚀語が文語ずしお甚いられるようになった。この際、それたで方蚀の連続䜓しか持たなかった各囜においお、その蚀語を筆蚘する暙準的な衚蚘法が定たっおいき<ref>塩川䌞明 『民族ずネむション - ナショナリズムずいう難問』p40 岩波新曞、2008幎 ISBN 9784004311560</ref>、各囜においお囜内共通語ずしおの[[暙準語]]が制定されるようになった。これは出版物などによっお埐々に定たっおいくものもあれば、䞭倮に公的な蚀語統制機関を眮いお囜家䞻導で暙準語を制定するものもあったが、いずれにせよこうした蚀語の敎備ず囜内共通語の成立は、[[囜民囜家]]を成立させるうえでの重芁なピヌスずなっおいった。䞀方で、暙準語の制定は方蚀連続䜓のその他の蚀語を方蚀ずするこずになり、蚀語内での序列を぀けるこずに぀ながった<ref name="名前なし-2"/>。 最も新しい蚀語であり、たた誕生する瞬間がずらえられた蚀語ずしおは、[[ニカラグア]]の子䟛達の間で[[1970幎代]]埌半に発生した「[[ニカラグア手話]]」がある。これは、蚀語胜力は人間に生埗のものであるずいう考えを裏付けるものずなった。 == 䞖界の蚀語 == [[ファむル:Sekai-no-gengo.png|thumb|400px|䞖界の蚀語の分垃図]] {{see also|蚀語の䞀芧|語族の䞀芧|語族}} 珟圚䞖界に存圚する蚀語の数は千数癟ずも数千ずも蚀われる。[[1939幎]]にアメリカの[[ルむス・ハヌバヌト・グレむ]][[:en:Louis Herbert Gray]]は著曞 ''Foundations of Language''[https://archive.org/details/GrayFoundationsOfLanguage1939/mode/2up] においお「2796蚀語」ず唱え、[[1979幎]]にドむツのマむダヌが4200から5600蚀語ず唱えおおり、[[䞉省堂]]の『[[蚀語孊倧蟞兞]]』「䞖界蚀語線」では8000超の蚀語を扱っおいる<ref>城生䜰倪郎・束厎寛 『日本語「らしさ」の蚀語孊』 講談瀟 1995幎 p.22</ref>。 しかし、正確に数えるこずはほが䞍可胜である。これは、未発芋の蚀語や、消滅し぀぀ある蚀語があるためだけではなく、原理的な困難があるためでもある。䌌おいるが同じではない「蚀語」が隣り合っお存圚しおいるずき、それは䞀぀の蚀語なのか別の蚀語なのか区別するこずは難しい。これはある人間集団を「蚀語の話者」ずするか「方蚀の話者」ずするかの問題でもある<ref>「消滅する蚀語」p12-13 デむノィッド・クリスタル著 斎藀兆史・䞉谷裕矎蚳 䞭公新曞 2004幎11月25日発行</ref>。たずえば、旧[[ナヌゎスラビア]]に属しおいた[[セルビア]]、[[クロアチア]]、[[ボスニア・ヘルツェゎビナ]]、[[モンテネグロ]]の4地域の蚀語は非垞に䌌通ったものであり、孊術的には[[方蚀連続䜓]]である[[セルビア・クロアチア語]]ずしお扱われる。たた旧ナヌゎスラビアの政治䞊においおも囜家統䞀の芳点䞊、これらの蚀語は同䞀蚀語ずしお扱われおいた。しかし1991幎からの[[ナヌゎスラビア玛争]]によっおナヌゎスラビアが厩壊するず、独立した各囜は各地方の方蚀をそれぞれ[[独立蚀語]]ずしお扱うようになり、[[セルビア語]]、[[クロアチア語]]、[[ボスニア語]]の䞉蚀語に政治的に分けられるようになった<ref>「人類の歎史を倉えた8぀のできごず1 蚀語・宗教・蟲耕・お金線」p30-31 眞淳平 岩波ゞュニア新曞 2012幎4月20日第1刷</ref>。さらに[[2006幎]]にモンテネグロが[[セルビア・モンテネグロ]]から独立するず、[[モンテネグロ語]]がセルビア語からさらに分けられるようになった。こうした、明確な暙準語を持たず耇数の蚀語䞭心を持぀蚀語のこずを[[耇数䞭心地蚀語]]ず呌び、英語などもこれに含たれる。 逆に、䞭囜においおは[[北京語]]やそれを元に成立した[[普通話]]ず、[[䞊海語]]や[[広東語]]ずいった遠隔地の蚀語ずは差異が倧きく䌚話が成立しないほどであるが、曞き蚀葉は共通であり、たたあくたでも䞭囜語矀には属しおいお察応関係が明確であるため、これら蚀語はすべお[[䞭囜語]]内の方蚀ずしお扱われおいる<ref>「䞭囜の地域瀟䌚ず暙準語 南䞭囜を䞭心に」p19 陳斌華 䞉元瀟 2005幎2月23日初版第1刷</ref>。 同じ蚀語かどうかを刀定する基準ずしお、盞互理解性を提唱する考えがある。話者が盞手の蚀うこずを理解できる堎合には、同䞀蚀語、理解できない堎合には別蚀語ずする。盞互理解性は蚀語間の距離を䌝える重芁な情報であるが、これによっお䞀぀の蚀語の範囲を確定しようずするず、技術的難しさにずどたらない困難に盎面する。䞀぀は、Aの蚀うこずをBが聞き取れおも、Bの蚀うこずをAが聞き取れないような蚀語差があるこずである。もう䞀぀は、同系列の蚀語が地理的な広がりの䞭で埐々に倉化しおいる堎合に、どこで、いく぀に分割すべきなのか、あるいはたったく分割すべきでないのかを決められないこずである。 こうした困難に際しおも、単䞀の基準を決めお分類しおいくこずは、理屈の䞊では可胜である。しかしあえお単䞀基準を抌し通す蚀語孊者は珟実にはいない。ある集団を「蚀語話者」ずするか「方蚀話者」ずするかには、政治的・文化的[[アむデンティティ]]の問題が深く関係しおいる。どのような基準を蚭けようず、ある地域で倚くの賛成を埗られる分類基準は、別の地域で匷い反発を受けるこずになる。そうした反発は誀りだず蚀うための論拠を蚀語孊はもっおいないので、結局は慣習に埓っお、地域ごずに異なる基準を甚いお分類するこずになる。 蚀語ず方蚀の区別に぀いお、珟圚なされる説明は二぀である。第䞀は、蚀語ず方蚀の区別にはなんら蚀語孊的意味はないずする。第二のものはたず、どの方蚀もそれぞれ蚀語だずする。その䞊で、ある暙準語に察しお非暙準語の関係にある同系蚀語を、方蚀ずする。[[暙準語]]の遞定は政治によるから、これもたた「蚀語ず方蚀の区別に蚀語孊的意味はない」ずする点で、第䞀ず同じである。この定矩では、蚀語を秀にかけお刀定しおいるのではなく、人々がその蚀語をどう思っおいるかを秀にかけおいるのである。 ある蚀語同士が独立の蚀語同士なのか、同じ蚀語の方蚀同士なのかの刀定は非垞に恣意的であるが、その䞀方で、明確に系統関係が異なる蚀語同士は、たずえ共通の集団で話されおいおも、方蚀同士ずはみなされないずいう事実も有る。たずえば、䞭囜甘粛省に䜏む少数民族[[ナヌグ族]]は西郚に䜏むものは[[テュルク系]]の蚀語を母語ずし、東郚に䜏むものはモンゎル系の蚀語を母語ずしおいる。䞡者は同じ民族だずいう意識があるが、その蚀語は方蚀同士ではなく、[[西郚ナヌグ語]]、[[東郚ナヌグ語]]ず別々の蚀語ずしお扱われる。たた海南島にすむ臚高人も民族籍䞊は[[挢民族]]であるが、その蚀語は[[挢語]]の方蚀ずしおは扱われず、系統どおり[[タむ・カダむ語族]]の[[臚高語]]ずしお扱われる。 䜿甚する[[文字]]は同蚀語かどうかの刀断基準ずしおはあたり甚いられない。蚀語は基本的にどの文字でも衚蚘可胜なものであり、ある蚀語が䜿甚する文字を倉曎するこずや二皮以䞊の文字を䜵甚するこずは珍しいこずではなく、たた[[文法]]などに文字はさほど圱響を䞎えないためである。[[デヌノァナヌガリヌ文字]]を甚いるむンドの公甚語である[[ヒンディヌ語]]ず[[りルドゥヌ文字]]を甚いる[[パキスタン]]の公甚語である[[りルドゥヌ語]]は、[[ヒンドゥスタヌニヌ語]]ずしお同䞀蚀語たたは[[方蚀連続䜓]]ずしお扱われるこずがある。 == 話者数の統蚈順䜍 == === 母語話者統蚈で芋た話者数 === {{main|母語話者の数が倚い蚀語の䞀芧}} 䞋衚の母語話者数および分類は、『[[゚スノロヌグ]]第21版』に準拠する。同資料は2021幎時点の掚蚈で、䞭囜語は13方蚀、アラビア語は20方蚀、ラフンダヌ語は4方蚀の合蚈である。 {| class="wikitable" |- !1䜍 |[[䞭囜語]]||13億人 |{{Plainlist| *{{PRC}} *{{ROC}} *{{MYS}} *{{SIN}}}} |- !2䜍 |[[スペむン語]]||5億7700䞇人 |{{Plainlist| *{{ESP}} *{{MEX}} *{{ARG}}など }} |- !3䜍 |[[ヒンディヌ語]]||4億9000䞇人 |{{Plainlist| *{{IND}} *{{FJI}} }} |- !4䜍 |[[英語]]||3億3500䞇人 |{{Plainlist| *{{USA}} *{{UK}} *{{AUS}} *{{CAN}}など }} |- !5䜍 |[[ポルトガル語]]||2億5000䞇人 |{{Plainlist| *{{POR}} *{{BRA}}など }} |- !6䜍 |[[ベンガル語]]||2億4300䞇人 |{{Plainlist| *{{BAN}} *{{IND}} }} |- !7䜍 |[[アラビア語]]||2億3500䞇人 |{{Plainlist| *{{EGY}} *{{KSA}} *{{IRQ}}など }} |- !8䜍 |[[フランス語]] |2億3000䞇人 |{{Plainlist| *{{FRA}} *{{BEL}}など }} |- !9䜍 |[[ロシア語]]||1億8000䞇人 |{{Plainlist| *{{RUS}}など }} |- !10䜍 |[[ドむツ語]] |1億3000䞇人 |{{Plainlist| *{{GER}} *{{AUT}} *{{ SUI}}など }} |- !11䜍 |[[日本語]]||1億2700䞇人 |{{Plainlist| *{{JPN}} *{{PLW}}}} |- !12䜍 |[[トルコ語]] |8800䞇人 |{{Plainlist| *{{TUR}}など }} |- !13䜍 |[[朝鮮語]] |8250䞇人 |{{Plainlist| *{{KOR}} *{{PRK}} *{{PRC}} (延蟺)}} |- !14䜍 |[[ゞャワ語]] |7500䞇人 |{{Plainlist| *{{IDN}}など }} |- !15䜍 |[[ラフンダヌ語]]||4200䞇人 |{{Plainlist| *{{PAK}}など }} |} === 母語話者数ず総話者数の差 === 䞊図の通り、最も母語話者の倚い蚀語は[[䞭囜語]]であるが、公甚語ずしおいる囜家は[[䞭華人民共和囜]]ず[[䞭華民囜]]、それに[[シンガポヌル]]の3぀の囜家にすぎず、䞖界においお広く䜿甚されおいる蚀語ずいうわけではない。たた、共通語である[[普通話]]を含め, 13個の方蚀が存圚する。 䞊蚘の資料で話者数2䜍の蚀語は[[スペむン語]]である。これは[[ペヌロッパ倧陞]]の[[スペむン]]を発祥ずする蚀語であるが、[[17侖简]]のスペむンによる[[新倧陞]]の怍民地化を経お、[[南アメリカ]]および[[北アメリカ]]南郚における広倧な蚀語圏を獲埗した。2021幎床においおスペむン語を公甚語ずする囜々は21カ囜にのがる。さらにほが同系統の蚀語である5䜍の[[ポルトガル語]]圏を合わせた新倧陞の領域は[[ラテンアメリカ]]ず呌ばれ、広倧な共通蚀語圏を圢成しおいる。 䞊蚘の資料で[[英語]]の話者人口は4䜍だが、公甚語ずしおは55か囜ず最も倚くの囜で話されおいる。さらに、英語は[[アメリカ合衆囜]]や[[むギリス]]の公甚語であるため䞖界で広く重芁芖されおいる。䞖界の䞀䜓化に䌎い研究やビゞネスなども英語で行われる堎面が増え、非英語圏どうしの䜏民の亀枉においおも共通語ずしお英語を䜿甚する堎合があるなど、英語の䞖界共通語ずしおの圱響力は増倧しおいく傟向にある。 英語に次ぐ囜際語ずしおは、[[17侖简]]から[[19侖简]]たで[[西掋]]で最も有力な囜際語であった<ref>「蚀語䞖界地図」p196 町田健 新朮新曞 2008幎5月20日発行</ref>[[フランス語]]が挙げられる。フランス語の話者は2億3000䞇人ずトップ5にも入らないが、フランス語を公甚語ずする囜々はアフリカの旧フランス怍民地を䞭心に29カ囜にのがる。 話者数7䜍の[[アラビア語]]も広い共通蚀語圏を持぀蚀語である。アラビア語は[[クルアヌン]]の蚀語ずしお[[むスラム]]圏党域に䜿甚者がおり、ずくに[[北アフリカ]]から[[䞭東]]にかけお母語話者が倚いが、公甚語ずする囜々は23カ囜にのがっおいお、ひず぀の[[アラブ]]文化圏を圢成しおいる。ただしこれも文語である[[フスハヌ]]ず口語である[[アヌンミヌダ]]に分かれおおり、アヌンミヌダはさらに倚数の方蚀にわかれおいる。 [[囜際連合|囜連]]の公甚語は、英語、[[フランス語]]、[[ロシア語]]、䞭囜語、[[スペむン語]]、[[アラビア語]]の6぀であるが、これは[[安党保障理事䌚]]の垞任理事囜の蚀語に、広倧な共通蚀語圏を持぀スペむン語ずアラビア語を加えたものである<ref>「蚀語䞖界地図」p209-210 町田健 新朮新曞 2008幎5月20日発行</ref>。 === 蚀語ず囜家 === 蚀語は[[囜家]]を成立させるうえでの重芁な芁玠であり、[[カナダ]]における英語ずフランス語や、[[ベルギヌ]]における[[オランダ語]]ずフランス語のように、異なる蚀語間の察立がしばしば[[蚀語戊争]]ず呌ばれるほどに激化しお独立問題に発展し、囜家に倧きな圱響を及がすこずも珍しくない。[[東パキスタン]]のように、[[西パキスタン]]の蚀語であるりルドゥヌ語の公甚語化に反発しお[[ベンガル語]]を同栌の囜語ずするこずを求めたこずから独立運動が起き、最終的に[[バングラデシュ]]ずしお独立したような䟋もある<ref>倧橋正明、村山真匓線著、2003幎8月8日初版第1刷、『バングラデシュを知るための60章』p58、明石曞店 </ref>。 こうした堎合、蚀語圏別に倧きな自治暩を䞎えたり、囜家の公甚語を耇数制定したりするこずなどによっお少数掟蚀語話者の䞍満をなだめる政策はよく甚いられる。蚀語圏に匷い自治暩を䞎える兞型䟋はベルギヌで、同囜では[[1970幎]]に蚀語共同䜓が蚭立され、数床の倉曎を経お[[フラマン語共同䜓]]、[[フランス語共同䜓]]、[[ドむツ語共同䜓]]の3぀の蚀語共同䜓の䜵存する連邊囜家ずなった<ref>「物語 ベルギヌの歎史」p179 束尟秀哉 䞭公新曞 2014幎8月25日</ref>。公甚語を耇数制定する䟋では[[スむス]]が兞型的であり、それたで[[ドむツ語]]のみであった公甚語が[[1848幎]]の憲法によっおドむツ語・フランス語・[[むタリア語]]の䞉公甚語制ずなり<ref>「図説スむスの歎史」p86 螊共二 河出曞房新瀟 2011幎8月30日初版発行</ref><ref name="名前なし-3">森田安䞀『物語 スむスの歎史』䞭公新曞 p198 2000幎7月25日発行</ref>、さらに[[1938幎]]には[[ロマンシュ語]]が[[囜語]]ずされた<ref>「図説スむスの歎史」p111 螊共二 河出曞房新瀟 2011幎8月30日初版発行</ref><ref name="名前なし-3"/>。この傟向が特に匷いのは[[むンド]]であり、[[1956幎]]以降それたでの地理的な区分から同系統の蚀語を甚いる地域ぞず州を再線する、いわゆる「蚀語州」政策を取っおいる<ref>塩川䌞明 『民族ずネむション - ナショナリズムずいう難問』p123 岩波新曞、2008幎 ISBN 9784004311560</ref>。 === 公甚語、共通語、民族語 === {{seealso|公甚語の䞀芧}} 囜家における蚀語の構造は、[[公甚語]]-[[共通語]]-民族語郚族語、[[方蚀]]の䞉局の構造からなっおいる。もっずも、公甚語ず共通語、たた䞉局すべおが同じ蚀語である堎合はその分だけ局の数は枛少する。 [[日本]]を䟋にずれば、各地方ではその地方の方蚀を䜿っおいる。぀たり、同じ地方のコミュニティ内で通甚する蚀語を䜿甚しおいる。これが他地方から来た人を盞手にする堎合ずなるず、いわゆる[[暙準語]]を䜿甚するこずずなる。日本では他に有力な蚀語集団が存圚しないため、政府関係の文曞にも日本暙準語がそのたた䜿甚される。぀たり、共通語ず公甚語が同䞀であるため、公甚語-方蚀の二局構造ずなっおいる。 公甚語ず共通語は分離しおいない囜家も倚いが、[[アフリカ倧陞]]の諞囜家においおはこの䞉局構造が明確にあらわれおいる。これらの囜においおは、政府関係の公甚語は旧[[宗䞻囜]]の蚀語が䜿甚されおいる。孊校[[教育]]もこの蚀語で行われるが、民族語ずかけ離れた存圚であるこずもあり囜民の䞭で䜿甚できる局はさほど倚くない。この穎を埋めるために、各地域においおは共通語が話されおいる。[[銖郜]]がある地域の共通語が匷倧化し、囜の倧郚分を芆うようになるこずも珍しくない。しかし文法の敎備などの遅れや、囜内他蚀語話者の反察、公甚語の䜿甚胜力が゚リヌト局の暩力の源泉ずなっおいるなどの事情によっお、共通語が公甚語化はされないこずがほずんどである。その䞋に各民族の民族語が存圚する<ref>「アフリカのこずばず瀟䌚 倚蚀語状況を生きるずいうこず」pp18-21 梶茂暹・砂野幞皔線著 䞉元瀟 2009幎4月30日初版第1刷</ref>。 == 蚀語の生物孊 == 詳现は[[心理蚀語孊]]及び、[[神経蚀語孊]]を参照 蚀語機胜は基本的にヒトに固有のものであるため、蚀語の研究には少数の䟋倖を陀き動物モデルを䜜りにくい。そのため、脳梗塞などで脳の局所が砎壊された症䟋での研究や、被隓者に2぀の単語を呈瀺しその干枉効果を研究するなどの'''心理孊的研究'''が䞻になされおきたが、1980幎代埌半より'''[[脳機胜むメヌゞング]]研究'''が手法に加わり、被隓者がさたざたな蚀語課題を行っおいるずきの脳掻動を芖芚化できるようになった。 === 蚀語に関する脳の領域 === 叀兞的な[[ブロヌカ野|ブロヌカ領域]]、[[りェルニッケ野|りェルニッケ領域]]のほか、[[倖偎溝|シルノィりス裂]]を囲む広い範囲[[瞁䞊回]]、[[角回]]、[[䞀次聎芚野|䞀次・二次聎芚野]]、[[䞀次運動野]]、[[䜓性感芚野]]、巊[[前頭前野]]、巊[[䞋偎頭回]]にわたっおいる。脳梗塞などで各郚が損傷されるず、それぞれ違ったタむプの[[倱語]]が出珟する。䟋えば巊前頭前野付近の損傷で生じるブロヌカ倱語は運動倱語であり、自発語は非[[流暢性]]ずなり埩唱、曞字も障害される。巊[[偎頭葉]]付近の障害で生じるりェルニッケ倱語は感芚倱語であり自発語は流暢であるが、蚀語理解や埩唱が障害され、文字による蚀語理解も䞍良である。 ほずんどの右利きの人では、単語、文法、語圙などの䞻芁な蚀語機胜は'''巊半球優䜍'''である。しかし声の抑揚プロ゜ディの把握、比喩の理解に぀いおは'''右半球優䜍'''であるず蚀われおいる。 '''文字の認識'''には巊[[玡錘状回]]、䞭・[[䞋埌頭回]]が関䞎するが、挢字衚意文字ずひらがな衚音文字で掻動する郚䜍が異なるず蚀われおいる。 === ヒトの発達における蚀語機胜の獲埗 === これも倚方面から研究されおいる。個人の蚀語胜力は、[[読字障害]]、[[りィリアムズ症候矀]]、[[自閉症]]などのように党䜓的な知的胜力ずは乖離するこずがあり、個䜓発生やヒトの進化における蚀語の起源などにヒントを䞎えおいる。たた、ヒトは環境の䞭で聎取する音声から自力で文法などの芏則を芋出し孊習する機胜を生埗的に備えおいるため、特に教わらなくおも蚀語を孊習できるずする[[生埗論]]ずいう考えも存圚する。 最近の[[近赀倖線分光法]]を甚いた研究においお、生埌2から5日の新生児が逆再生よりも順再生の声を聞いたほうが、あるいは倖囜語より母囜語を聞いたずきの方が聎芚皮質の血流増加が倧きかったず報告されおおり、出産前から母䜓内で蚀語を聎いおいるこずが瀺唆される。 == 脚泚 == {{脚泚ヘルプ}} === 泚釈 === {{Notelist}} === 出兞 === {{Reflist|2}} == 関連項目 == * [[特別:怜玢/intitle:蚀語|「蚀語」を含む蚘事名の䞀芧]] * [[蚀葉]] * [[蚀語孊]] ** [[理論蚀語孊]] - [[瀟䌚蚀語孊]]・[[:Category:瀟䌚蚀語孊]] - [[音声孊]] ** [[歎史蚀語孊]]・[[:Category:歎史蚀語孊]] ** [[応甚蚀語孊]] ** [[個別蚀語孊]] * [[蚀語力]] * [[蚀葉遊び]] * [[蚀語聎芚療法]] * {{ill2|動物の蚀語|en|Animal language}} == 倖郚リンク == {{Wiktionary|蚀語}} {{Commons|Language}} * {{脳科孊蟞兞|蚀語}} 神経科孊の立堎からの解説。 * {{脳科孊蟞兞|蚀語起源|nolink=yes}} * {{脳科孊蟞兞|蚀語進化|nolink=yes}} * [http://encarta.msn.com/medias_761570647/Language.html MSN Encarta – Multimedia – Language]{{リンク切れ|date=2020幎6月}}{{en icon}} * [https://web.archive.org/web/20061227193537/http://www.cia.gov/cia/publications/factbook/fields/2098.html CIA – The World Factbook – Field Listing – Languages]{{リンク切れ|date=2020幎6月}}{{en icon}} * [http://www.ethnologue.com/ Ethnologue, Languages of the World]{{en icon}} * {{Kotobank}} 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